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Match Report マッチレポート

2010FIFAワールドカップ南アフリカ 足ワザマッチレポート
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2010FIFAワールドカップ南アフリカ 足ワザマッチレポート
グループC 第2戦 スロベニア-アメリカ

粂田孝明(本誌) 構成

10年6月18日 16:00 エリスパーク(ヨハネスブルグ)

スロベニア

2-0
0-2

アメリカ
ビルサ(前半12分)
リュビヤンキッチ(前半41分)
得点者 ドノバン(後半4分)
M・ブラッドリー(後半36分)

グループC 第2戦 スロベニア-アメリカ
反撃のきっかけになったドノバンのシュート。ドノバンは2得点に絡む活躍だった
Photo:AP/AFLO

2010FIFAワールドカップ南アフリカ グループC 第2戦 スロベニア-アメリカ

スロベニア
監督ケク
GK
1S・ハンダノビッチ
DF
13ヨキッチ 5セザール 4シュレール 2ブレコ
MF
17キルム 10ビルサ 8コレン 18ラドサブリェビッチ
FW
9リュビヤンキッチ 11ノバコビッチ
交代
後半28分 9リュビヤンキッチ→7ペチュニック
後半41分 10ビルサ→14デディッチ
後半48分 7ペチュニック→20コマチ
警告・退場
警告 前半34分 5セザール
警告 後半4分 4シュレール
警告 後半26分 17キルム
警告 後半29分 13ヨキッチ
アメリカ
監督B・ブラッドリー
GK
1ハワード
DF
3ボカネグラ 15デメリット 5オニェウ 6チェルンドロ
MF
10ドノバン 8デンプシー 16トーレス 4M・ブラッドリー
FW
20ファインドリー 17アルティドール
交代
HT 20ファインドリー→22ファイルハーバー
HT 16トーレス→19エドゥ
後半34分 5オニェウ→9ゴメス
警告・退場
警告 前半39分 20ファインドリー 

ゲームのあらすじ
互いにアグレッシブに前に出る積極的な立ち上がり。12分にはスロベニアに先制点が生まれる。その後もアメリカの攻撃をいなし続けたスロベニアが2点目を決めて後半へ。だが後半は一転してアメリカペース。4分にアメリカが1点を挙げると、36分にはM・ブラッドリーが決めて同点。勝ち点1を分け合った。

注)時間表記について
当足ワザマッチレポートの時間表記は、そのプレーの起こった分で表示しています(例:0分50秒→0分、13分40秒→13分)。

ゲームハイライト&足ワザメモ 【】内の足ワザはクリックで解説動画を表示します!

前半

9分 SVNスロベニア ノバコビッチ 足ワザ
DFを背負ったノバコビッチに縦パスが入る。ノバコビッチは右インでタッチし、すぐに左足に当てるダブルタッチトラップでボールを左に流し、敵の寄せをかいくぐった。

12分 SVNスロベニア ビルサ ゴール 足ワザ
コレンからの縦パスをバイタルエリアで受けたビルサ。ややファーストトラップは思い通りにいかなかったが、すぐに前を向いて左足を一閃。左インでボールをこすり【フックボール】でゴールを狙う。ボールはカーブがかかりながら、右サイドネットに突き刺さる。GKはDFのブラインドとなって、まったくシュートに反応できなかった。それにしても美しいミドルシュートだった。

21分 SVNスロベニア ビルサ 決定機
ゴールから30メートル以上離れた位置からのFK。ビルサが左足で低くで速いボールを送るが、味方の頭には合わない。しかしゴール前でボールがバウンドして枠を捉え、GKが慌ててセーブする。

35分 USAアメリカ トーレス 決定機 足ワザ
ゴール右45度のFK。トーレスが左足でボールをこすり上げる【フックボール】でニアサイドの下を狙う。鋭いボールでゴールぎりぎりを突いていたが、GKの好セーブに合う。この日もS・ハンダノビッチは抜群のセーブを見せる。

39分 USAアメリカ ドノバン 決定機
ファインドリーがゴールに向かってドリブル。DFを引きつけておいて、ペナルティーアーク手前で、右に走り込んだデンプシーにスルーパス。決定的なエリアでデンプシーはファーサイドに走り込んだドノバンへラストパス。ドノバンはインサイドで合わせるだけだったが、ボールが渡る寸前にDFが必死のクリア。ビッグチャンスを逃す。

41分 SVNスロベニア リュビヤンキッチ ゴール
ブレコがセンターサークル内でボールを奪い取ると、左斜め前にドリブルしてDFを引きつけつつ、ノバコビッチに縦パス。それをノバコビッチがダイレクトでリュビヤンキッチにスルーパス。オフサイドラインぎりぎりで抜け出したリュビヤンキッチが、GKの脇の下を抜くコントロールシュートでネットを揺らした。完璧な崩しからのゴールだった。

後半

2分 USAアメリカ ドノバン ゴール 足ワザ
右後方からのロビングパス。DFのインターセプトミスでドフリーになったドノバンがそのままゴールエリアまで進入し、GKの頭上を突く天井シュート。ボールはゴール上のネットに突き刺さった。

24分 USAアメリカ アルティドール 決定機
ゴールやや右20メートルのFK。ドノバンが蹴ったボールがDFに当たってこぼれたところをアルティドールが右足を強振。強烈な弾道だったが、GKが胸でブロックして、アゴと腕でがっちりキャッチする。通常であれば、前にこぼしそうなボールだったが、GKの驚異的な反応に合い、ゴールならず。

25分 SVNスロベニア ヨキッチ 足ワザ
左サイドタッチライン際でドリブルするヨキッキ。横から敵が寄せてきたため、左インで軸裏を通す【クライフターン】で敵の逆を取るが、もう1人後ろから敵が詰めてきた。そこで敵を背中でブロックしながら右インを使ったインサイドターンでゴリゴリと右に回り、左サイドを突破した。

25分 SVNスロベニア キルム 足ワザ
DFを背にして待つキルムに、ヨキッチから横パスが入る。それを左インで足元に止めると見せて、右方向にはじき出す【逆取りトラップ】を仕掛ける。サンドしに来た敵の逆も同時に突き、味方へのパスにつなげた。

35分 USAアメリカ M・ブラッドリー 足ワザ
ゴール正面にドリブルで進入したM・ブラッドリーが約25メートルの位置から右足で狙う。シュートは【フックボール】でゴール右を突くが、GKの好セーブに合う。

36分 USAアメリカ M・ブラッドリー ゴール 足ワザ
ドノバンからのロングボールをアルティドールがヘッドで落とし、長い距離を走り込んだM・ブラッドリーがつま先シュートで押し込んだ。スタジアムのボルテージが一気に上がる同点弾となった。

ゲームの感想 ★★★★☆ 洗練された好ゲームだった

勇敢な堅守を見せたスロバキア

自国開催を含むが、5大会連続でワールドカップに出場している実力国アメリカに対し、今大会でワールドカップ初勝利を挙げ、一気に予選突破をもくろむスロベニアは、地区予選10戦4失点の堅守を武器に戦いを挑んだ。
そのスロベニアの守備だが、ブロックを作って組織的にボールを奪いカウンターを狙うような、一般的なスタイルを踏襲しつつも、ラインを下げず、積極的にインターセプトを狙う勇敢なスタイルだった。これにはDF陣の読みの鋭さ、決断力、そして勇気が必要となる。インターセプトできれば、前掛かりになっているアメリカの裏のスペースを瞬時に突けるというメリットがあるが、逆に目測を謝ったり、体を上手く使われたりすると、一転して大ピンチに陥るというリスクを併せ持っている。前半はこのインターセプトを狙う守備が見事にはまり、2ゴールを決めることができた。
ただ後半に入ってアメリカがアルティドールの1トップにフォーメーションを変えると、DFラインがズルズルと下がり始めてしまった。そのきっかけの1つが、後半4分の失点シーン。ドノバンへのインターセプトを狙ったセザールが目測を誤って入れ替わられ、結局それがゴールにつながってしまった。そしてもう1つが、フィジカルの強いアルティドールにボールが集まり始め、彼が体を上手く使って、インターセプトの守りを封じ込んできたこと。それにより、ラインが下がるとともに、ボランチとの間にも距離ができ、バイタルエリアを使われてしまった。2失点目はまさにアルティドールにやられた形で、後方からの何でもないロングボールに対し、ペナルティーアーク付近でアルティドールにヘッドで競り負け、走り込んだM・ブラッドリーに押し込まれてしまった。
ただスロベニアには、上級生の胸を借りる活きのいい1年生チームのような、やってやるぞ感が見える。3戦目の相手はイングランドだが、勇敢に立ち向かえば、勝機が見えてくるかもしれない。

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