8月25日(土)/19:00キックオフ/韓国・高陽
日本1(1-0、0-2)2フランス |

この試合に勝たなければいけないフランスは、序盤からいくつものシュートシーンを作り、日本ゴールを襲ったが得点ならず。逆に日本は前半終了間際に、⑨柿谷曜一朗がセンターサークル内からの超ロングシュートを決めて先制した。後半は日本がいくつかチャンスを作っていたが、68分にミドルシュートをGKが弾いたところを拾われ、後ろから走ってきた⑥ムアマにつながれて同点にされる。そしてすぐ後の70分には、クロスを⑳リビエールに決められて逆転されてしまった。日本は終盤攻め込んだものの、ゴールが奪えずに敗戦。勝点3の3位でグループを終えたが、他グループの4チームの3位の成績のほうがよく、決勝トーナメント進出を逃してしまった。 |

浅田 まずはフランス戦の率直な感想を。
後藤 ゲームとしてすごく面白かった。U-17とか、日本代表だとか、フランスだとか、そういうのを関係なしに、とても面白いゲームだったね。
浅田 それはどのような理由で?
後藤 やっぱり両方とも技術レベルが高かったし、スーパーゴールもあって、それを逆転した試合展開も面白かったし。
浅田 状況も相手も違うんですけど、今、見た、チュニジア対タジキスタンの試合などを見ると、いやー、この2チームが決勝トーナメントに上がれちゃうのに、日本はダメなのかという感じですね。
後藤 日本対フランス戦は、ここまで見た試合の中では、ベストとまでは言い切れないけど、上のほう5つには入るいいゲームだったのではないかな。
浅田 前半は日本もあまりいいところを出せずに苦労しましたけど、後半になってかなりいいプレーをしましたね。
後藤 守備もしっかり2人でいって、うまくボールを取って。しっかりつないだし、パス回しでもフランスを上回った部分もあって、すごくよかった。ただ、チャンスがシュートまでいくかというと、シュート数は20対5(フランス対日本)。だからそれはどう考えても、判定だったらフランスの勝ちというのは間違いないね。やはりそのあたりは、このチームでもまだ解決できなかった。
浅田 どうなんでしょうね。この年代に限定して擁護するとしたら、明らかにパワー不足の部分があると。体は小さいし、どうしてもロングキックやシュートのパワーも足りない分、シュートレンジも狭くなってしまう。そういう意味で他の国だったら、ここで打っていいというところを、もう一つ持っていかないといけない感じはあるのかなと思うんです。
後藤 それはあるかもしれないけど、でもパワーがなくても技術でキックはできるはずだから、それでも遠目から打てるようにしなきゃいけない。それにこれは17才の問題だけではないわけだから。
浅田 そうですね。それがあるからなおさら気になっちゃうんですけどね。
後藤 まあ、アジアカップのときは意識的にやっていたことでしょうがないけど、どの試合見たって中盤はいいのに、シュートまでいかないなというのは感じるわけでね。だから17才だからしょうがないということはない。
それに試合を見て思ったのは、フランスは元々パスをつないでいくサッカーをするわけだけど、城福浩監督が言ったように、日本の守備がいいからなかなかできなくなったと。するとロングボールを使ってターゲットの20番のリビエールに入れてみたり、サイドからスピードを生かした攻めをしてきた。そうやって切り替えてくると、日本を大幅に上回る攻撃力を見せた。その点で日本は、これしかできないというかね。
浅田 確かに試合終盤に鈴木大輔をトップに上げて、パワープレーをやろうとしても、結局何か起こりそうな雰囲気もなかった。
後藤 リードしてからはフランスもしっかり守っちゃったしね。
浅田 ナイジェリア戦でもそうでしたけど、リードを奪ってから、相手が守りを固めてカウンター狙いという状態になってしまうと、日本はどうにもならない感じはありましたね。
後藤 ただ、やっぱりナイジェリアとかフランスなど、とてつもなく強い相手とやらなければならなかったので、辛かったよね。
浅田 まあ他のグループの試合を見ると、正直、くじ運が悪かったのかなと(笑)。
後藤 フランスとやるんだったら、もうちょっと先、準々決勝とかでやりたかったなあ。
浅田 後藤さんは、2001年のトリニーダード・トバゴでの大会も取材されていますけど、そこと比較をしての今回の日本はどう思われていますか。
後藤 今度のチームはというより、日本のサッカー全体なんだと思うけど、間違いなくレベルが上がっている。もっとも、01年のナイジェリアやフランスというのは、今回よりももっとすごかった。
浅田 もう、スーパー!でしたね。
後藤 ただ、それを考えても、今回はやられている中でどうやって耐えるか、とかね。そういう試合運びみたいなものも、結構できている。初戦のハイチ戦なんかも、あのゲームは日本のほうがあまりよくなかったけど、焦ったりすることは全然なかった。1点取られて同点にされたときは、このままボロボロってなるのはよくあるパターンだったけど、その後2点取って勝った。ゲーム内容はよくなかったけど、チームとしてああいう勝ち方は、昔の日本はちょっとできなかったんじゃないかな。U-20のコスタリカ戦もそうだよね。すごく大変な試合で、あれこそ本当のフットボールだよね。そういうのが今の日本ってできるようになってきているのかなというのが、今回全体を通じて思うことだね。
浅田 U-20も含めて、ちょっと日本のサッカーって変わってきたなというのはありますね。メンタル的なものも含めて。結果はそんなにいいものではなかったですけど、そんな印象を受けますね。
後藤 カナダではスコットランド相手に完璧に勝って、コスタリカ戦は本当に戦いだよね。そういう色んな戦い方ができるようになったよね。
浅田 U-20のナイジェリア戦も、ほとんどがサブ組でしたけど、戦えていたというか、いい試合しましたよ。
後藤 SBSカップや豊田国際ユースで、今回アメリカを見たけど、彼らはうまくプレーできていなかった。1本調子だったね。彼らは決められたことをきちんとやるし、フィジカルの強さを武器にしてこの20年くらいで強くなったけど、何かここでどうしちゃったのという感じ。だからアメリカと日本を比べて、日本のほうがサッカーの伝統国だよって感じがするんだよね。
U-17も、どの年代にしろ、フランス代表とああいう五分の勝負ができるようになったのはすごいよ。
浅田 でも、ああいう点の取られ方、それこそ世界中にどこでもありますけど、ああして立て続けにまとめて取られるというのも悪いところですね。カナダの大会でもありましたけど。
後藤 そうだね。2大会続けてそういうことが起こっちゃったんだから、そこは考えないといけないな。
浅田 ああいうのは何なんですかね。城福監督も言っていましたけど、前半の悪かった流れが終了間際でうまいこと点が取れて、後半に入って日本がペースをつかんだという時間帯があって。で、そう思っていた矢先に失点だった。
後藤 フランスから見たら、決していい点の取り方ではないよね。ロングシュートをGKがこぼしたのを拾ったわけでしょ。ただ、あんまりうまくいかないときに、フランスはそういう武器を持っているということだね。
浅田 いざというときの、19番のセベのシュートなど、すごいですよね。
後藤 フランスとしてはえらい大変な試合になっちゃってね。これはヤバいと思っただろうけど、そういうときにこういう点の取り方もできますよと。
浅田 そしてフランスがああやって露骨な時間稼ぎをしていましたけど、ああいうのってフランスをそこまで追い詰めているというか。
後藤 負けたけど、ここまで来たかという気はするよね。
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