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2008/10/10

FIFAフットサルワールドカップ ブラジル2008 現地レポート

北健一郎(本誌)●取材
フットサル世界一を決める、4年に1度のビッグトーナメント、FIFAフットサルワールドカップ。
勝てば2次リーグ進出という、1次リーグ最終のロシア戦に臨んだ日本は、残念ながらが1-9で破れ、1次リーグ敗退となりました。
現地取材、本誌・北とのQ&Aです。

日本 1(0-3、1-6)9 ロシア

得点者
(日)金山
(ロ)ハマディエフ3、プルドニコフ2、アガポフ、プラ、マエフスキー、シャヤプメトフ
ゲームのあらすじ
個人技と素早いパス回しを駆使して、着実にチャンスを決めたロシアに、日本は前半3点のリードを奪われた。後半、攻撃的セットでスタートしたが失点し、その後比嘉リカルドをGKにしてのパワープレーを行ったが、実ったのは金山友紀が決めた1点のみ。逆にリスクをかけた分起こりうる失点をきっりと決められ、最後は大差をつけられての敗戦となった。

STRIKER DX名物 対談レポート
FIFAフットサルワールドカップ ブラジル2008

世界は日本以上の
スピードで伸びている

編集部 会場をブラジリアからリオ・デ・ジャネイロへ移してのゲーム。現地の雰囲気はどんな感じですか?

     会場のマラカナンジーニョ体育館は、かの有名なマラカナンスタジアムの隣にあって、“小さなマラカナン”という意味だそうです。ブラジリアと比べてにぎやかですが、セキュリティーはかなり厳しくなった感じで、ピリピリしたムードがありました。NBAによくある天井から吊り下げる形のモニターがあります。ちなみに記者席もブラジリアは1階でしたが、リオでは2階にあるので見やすいです。

編集部 残念だったけど、差を見せつけられた敗戦だったと思います。試合後の監督、選手たちのコメントは、どんなものだったでしょうか。

     サッポ監督「今日はロシアにとっては、すべてうまくいった試合だったのではないだろうか」
藤井健太「ソロモン諸島戦、キューバ戦とチームのムードが上がった中で、ロシア戦に臨んだわけだけど、それでも勝てなかったことが世界との差なんだと思う」
北原亘「状況判断であったり、個々の能力であったり、戦術であったり、すべての面において差はあるのかなと」
小曽戸允哉「世界とは、一つひとつのプレー、正確なパスやボールコントロールの差があったのかなと思います」

編集部 やりようによって、もう少し勝つチャンスが見えるゲームにすることは、この日可能だったでしょうか。

     悔やまれるのは、立ち上がりのロシアの前からのプレスに、面食らってしまったこと。あの時間帯で自分たちである程度ボールを回すことができれば、その後のゲーム展開も変わったと思うのですが……。ブラジル戦、ロシア戦のどちらも、前後半のスタートに失点が集中しているので、フルパワーで向かってくる敵を、いなすようなプレーができるようにならないと厳しいでしょう。

編集部 日本でのテレビ解説のマリーニョさんは、「後半のあの早い段階からのパワープレーに、何の意味があるのか」としつこくコメントしていました。ノーマルな戦いで点差を詰めにいったほうがよかったのではないかと。一方で、そこまでの戦いぶりを見る限り、パワープレーにかけるしかないと見た人もいたと思います。現地での見解はいかがですか?

    どちらでも結果的には一緒だったのではないでしょうか。ノーマルなプレーでも攻め手はなかったですし、パワープレーも、陣形をV字にする、3人が1列に並ぶ、ボックスにするといろいろなことを試しましたが、ロシアのディフェンスを最後まで崩せなかったです。ただ、パワープレーをすることによって、傷口を広げた感は否めません。しなかったほうがスコアは多少つまったかもしれませんが、この際6点でも9点でも同じようなものでしょう。

編集部 選手たちのコンディションはどうだったのでしょう。現地でかなりの追い込みをして、このロシア戦に合わせてきたような話を聞きました。しかし、今日は走り切れなかったり、集中力も切れていた場面が多かった。やはりワールドカップの連戦の厳しさですかね?

     コンディション自体は悪くはなかったと思います。現地でのハードトレーニングには、こちらでも賛否両論がありますが、初戦のブラジル戦より上向いているのは確かです。今回がピークだったのかどうかというのはわからないのですが。ロシアは足元がしっかりしていて、動き回ってくるので、日本はディフェンスで受動的に走らされることになる。それによる疲れが後半にドッと出たのではないでしょうか。

編集部 日本はこの1次リーグで持てる力を出し切れましたか? もっとやれたと思いますか?

     出し切ったとはいえないと思いますし、もっとやれたはずだと信じたいです。だけど、日本の実力的には1次リーグ敗退が妥当だったといわざるを得ません。ブラジル、ロシアと比べると、大人と子どもといってもおかしくないぐらいの差はありましたし、彼らに勝つのはよっぽどのことがないと厳しいでしょう。グループBでは4年前に4-5の大接戦を演じたパラグアイが、イタリア、ポルトガルを抑えて1位通過を果たしました。この4年間で、世界は日本以上のスピードで伸びています。

編集部 2次リーグへ上がったブラジルやロシアと、日本との差は、具体的にどんなところに見られましたか? そうした差を埋めるには、今後どうしたらいいですかね。

     う~ん。難しい……。最も感じたのはカウンターのうまさ。ブラジル、ロシアはカウンターモードになったらススッと2対1、もしくは3対1の数的有利を作って決めてくる。日本代表は世界の中で強くはないわけですから、そうした相手に対しての、カウンターの精度を徹底的に追求していくのは手かもしれません。

FIFAフットサルワールドカップ ブラジル2008
FIFAフットサルワールドカップ ブラジル2008
FIFAフットサルワールドカップ ブラジル2008
写真:高橋学

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