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FIFA クラブワールドカップ ジャパン2007 マッチレポート トヨタカップ対談プレイバック

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2007/12/13

TOYOTA プレゼンツ FIFA クラブワールドカップ ジャパン2007

小池正人(本誌)、菊地芳樹(本誌) 構成

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STRIKER DX名物 対談レポート
「聖地・国立」の雰囲気が……

菊地 エトワールは2試合目で、しかも同じ国立で、慣れたっていう部分はあったかもしれませんね。

小池 確かに、それはあっただろうね。ただ、ボカはウオーミングアップしながら勝ちきったっていう感じ。さすがといえばさすが。ちょっと、クラブとしての格が違った印象だった。

菊地 どっちも、雰囲気が違うし、プレーが「よそ行き」になっちゃったっていうところもあるのかな。

小池 極東って、サッカー界では、最も特殊な地域の部類なワケじゃない? 距離的にも遠いし、ヨーロッパ、南米のクラブでプレーしている選手の数も少ない。02日韓ワールドカップのときもそうだったけど、プレーや大会自体がヘンチクリンな感じになっちゃうのはしょうがないのかも。で、02年はブラジルが優勝したけど、南米の人っていうのは、特異な環境になっても対応する能力に優れているというのか、どこへいっても、力をうまく発揮できるような気がする。

菊地 ヘンチクリンでもいいと思う。日本サッカーにとっての「聖地・国立」で、慣れたプレーしてほしくないっていうのもありますけどね。いや、してもらっちゃ困るというか。

小池 そんな中、見所は、先制点のシーンかな。⑭パラシオのアシスト。右アウトで切り返して、ダブルタッチ気味にすぐに右のインでアングルをつけたパス。これがカルドソのゴールにつながった。

菊地 個人的なところでいえば、ボカは、右はサイドバックの④イバーラが上がってって、左はカルドソがけっこう張り出している感じ。これが、シンメトリーではないけれども、すごくうまくバランスが取れていた。

小池 エトワールも両サイドバックがうまかった。

菊地 そう。エトワールについて感じたのは、シザーズとかダブルタッチとか、随所にやっているわけですよ。で、うまい。だけど、大勢に影響ないところで足ワザが出てくる。だからね、アフリカって、そういうところでも足ワザをやると、意外と盛り上がってるんじゃないかなと思って。2試合目で慣れた分、足ワザも出てきたけど、ボカにとっては影響がなかったかな。

小池 逆に、そういううまさは、ボカには感じられなかった。

菊地 エトワールの選手は、ボールを受けて、ターンしてっていうのには、独特のリズムというかステップというか、うまさがある。北アフリカっていうのは、やっぱり足ワザの国々だからね。

小池 うん。ジダンを生んだアルジェリア、そしてモロッコ、エジプトと……。

菊地 そういうガンガン足ワザばっかり出るような「濃いチーム」は、こういうコンペティションは、なかなか勝ち上がってこれないんでしょうね。結局は、守備が強いチームが、毎年来ているような気がする。

小池 全体を見ると、確かにそういう傾向は感じるね。ただ、エトワールは、この試合は1トップで、リードされた後半19分からベンディファラーを入れて、初戦のように2トップにした。ボカに対して、なんか、ちょっとビビッて構えちゃったのかな。試合への入りのところで。でも、実際にやってみたら、「あれ? ボカ大したことないじゃん」ってことになって、「じゃあ足ワザを」とやってるうちに点取られちゃった。そうなると、2トップにしたときには、すでに遅しで、逃げ切られちゃったっていう感じかなあ。ボカにとっては、前半36分のゴールっていうのは、時間帯としてはちょうど良かったのかも。

菊地 そうですね。

小池 エトワールは、「行けるんじゃないか」と、少し仕掛けたりしながら様子見ているときに点取られちゃって。これが、前半0-0で乗り切っていれば、後半アタマから2トップに、みたいな考えも、ひょっとしたらあったかもしれない。でも、0-0のうちの前半30分過ぎじゃ、まだ選手交代には早いし……。結果論だけど、やっぱりゲームの入り方で慎重になり過ぎちゃったかな。

菊地 うん。

小池 それと、最後、2人の長身のセンターバックのうち、どっちか1人上げてもよかったんじゃないかな。ボカの2トップに対して、4バックで守っているような状況だったからね。で、センターバック以外にも長身がそろっているわけだから、早いタイミングでクロス入れてくるのかと思ったら、上げないんだよ。切り返したり、サイドから中へつないできたりして。象徴的なのはロスタイム。FKとCKと、2回セットプレーのチャンスがあったのに、3人も引いて残っている。ボカは全員ゴール前へ戻っているのに。ベンチから「上がれ上がれ」いわれて、やっと気づいて。それでもまだ2人残ったからね。フィールドプレーヤーに限らず、GKごと、全員でゴール前へ行くことも珍しくない状況だったと思うんだけど。

菊地 考え方や、文化の違いも反映されてるかもしれませんね。
戦術的には、日本人から見てても、つたない場面が見受けられましたね。監督は「相手はビッグクラブのボカですから」っていうのを、しきりに繰り返していました。「そこを相手にしてよくやったんだ」って。記者は、別にそういう含みを持って質問しているワケじゃなかったんですけど。そういうエクスキューズを強調するというのは、なんか、マスコミと距離を置いているというか、もっといえば敵視に近いような感情を持っているのかと、そんな印象すら受けました。

小池 満足しちゃったのかなあ。1つ勝って。確かにパチューカに勝ったのは大きかったと思うけど、やりようによっては、このボカ相手でも勝ち目はあった。なんだか、ネームバリューにやられてしまう、一昔前の高校サッカーを見ているみたいだった。

菊地 やっぱり、「国立競技場」がそうさせるっていうことなんじゃないですかね。クラブワールドカップにおいても、その独特の雰囲気が影響を及ぼすっていうことなんでしょう。

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