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Match Report マッチレポート

2013/6/23

FIFAコンフェデレーションズカップブラジル2013 イタリア代表-日本代表 対談レポート

西部謙司(フリーライター) 北健一郎(フリーライター) 松岡健三郎(本誌) 構成

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6月19日 19:00(現地時間)キックオフ/レシフェ・アレナペルナンブコ/観客:40489人/試合時間90分
イタリア
1-2
3-1
日本
デ・ロッシ(前半40分)
オウンゴール(後半4分)
バロテッリ(後半6分)
ジョビンコ(後半40分)
得点者 本田(前半20分)
香川(前半32分)
岡崎(後半23分)

立ち上がりからブラジル戦とは見違えるような姿を見せた日本が、イタリアを圧倒した。高い位置でボールを回し、ボールを失っても素早いプレスから高い位置でボールを奪う日本のやりたいサッカーを披露する。前半、本田のPKと香川の素晴らしいボレーを決まり2点を先取。しかし、このまま黙って終われないイタリアはピルロのCKからデ・ロッシが決めて1-2。日本がリードして前半を終えた。後半立ち上がりに、吉田のミスから内田のオウンゴール。さらにバロテッリにPKを決められ、後半6分で3-2と一気に逆転された。後半23分にCKから岡崎が決めて同点に追いつくが、後半40分にジョビンコに決められ、番狂わせならず。日本のサッカーを見せ、ブラジル人を驚かせることはできたが、試合は3-4と敗れてしまい、グループリーグ敗退が決まった。

イタリアの弱点は……

松岡 ブラジル人は日本を応援してくれて、ホームのような雰囲気で最高によかったですね。試合は予想外の試合展開で点の取り合いになりました。特に前半、日本がよかった点はどのあたりにあったのでしょうか?

西部 まずはブラジル戦に比べると、日本のコンディションがすごくよくなっていた。逆にいうとブラジル戦が悪すぎたと。それに加えてイタリアは中1日休養が少ない分、思った以上にコンディションがよくなかった。だから前半その差が出ましたね。

松岡 確かにイタリアは簡単にボールを失ってましたし、日本のプレスはブラジル戦に比べて速かったですね。

西部 もう一つは、日本はブラジル戦ではハーフまで引いて構えてディフェンスをしてからカウンターを狙っていたけど、トップにボールが収まらないので、全くカウンターができなかった。それに比べると、イタリア戦では、前からプレスができていたことと、攻撃でも積極的に敵陣に入っていった。敵陣でボールを失う分には、プレスがかけやすい。カウンターでは敵陣でボールを失ってしまうと、人数が少ないためすぐにプレスがかけられないから。

松岡 今日は攻撃から守備の切り替えも早かったですね。

西部 多くの選手が敵陣に入って押し上げができていれば、プレスはかけやすい。攻撃時に落ち着いて敵陣までボールを運べたことが今日は大きかった。

  イタリアはやはりピルロが中心になって攻めてくる。イタリアはメキシコ戦でピルロ対策を引かれたので、モントリーボと位置を変えてその対策を未然に防ぐことができていました。エルナンデスのチェックに対して、ピルロは高い位置まで上がっていって、その対策をかわしていた。でも、日本戦ではいつものアンカーの位置でプレーしていたので、そこを前田遼一がチェックして、それがはまっていたので、そこまで自由にパスを出させなかったですね。

松岡 前田のプレスでパスコースを限定できていましたね。

  あとは、DFラインのビルドアップ能力がかなり低かった。ブラジルはDFラインはビルドアップ能力が高いので、プレスへ行けずに引かざるをえなくなってしまった。イタリアはバルザーリが慌てて前に蹴ったり、キエッツリーニも危なっかしいので、前からのプレスに対してピルロに預ける以外の選択肢がなかったようですね。

松岡 それで前に蹴るしかなくなって、アバウトなボールになっていたんですね。だから陣形をコンパクトにして戦えて、プレスで相手をはめることができた。

西部 モントリーボの調子がよくなかったのもあるね。

  そうですね。メキシコ戦はキレキレでいちばん注意しなければいけない選手でしたからね。

西部 イタリアのDFラインの選手は、もともとビルドアップがうまくない。代表もほとんどユベントスの選手で、ビルドアップ能力がいまいち。でも、ピルロに預ければ何とかなるからうまくいっている。チャンピオンズリーグでバイエルンがユベントスを圧倒したのは、ピルロを押さえたのではなく、高い位置からプレスをかけたことで、前に蹴るだけになってボールを失っていた。代表では、デ・ロッシやモントリーボがボールに絡めば組み立てはできるはずなんだけど、ピルロを経由する形が多いから早いプレスをかけると下げざるをえない。それがイタリアの弱点でもある。

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