FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2015
【M6】準決勝
バルセロナ-広州恒大

2015年12月18日

菊地芳樹(本誌)取材・文 松岡健三郎(本誌)写真
山本孔一(フリーライター)取材協力

15年12月17日(木)19:45キックオフ
横浜国際総合競技場/神奈川県/観客63,870人/試合時間90分
バルセロナ
(スペイン)
3 1-0
2-0
0
広州恒大
(中国)
スアレス(前半39分)
スアレス(後半5分)
スアレス(後半22分)
得点者  
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チームの中心としてセンスあふれるプレーを繰りだし、
ネイマールとメッシの不在をカバーしたイニエスタ

ネイマールが負傷をかかえ、そしてメッシも尿管結石で欠場となるなど、アクシデントがあったバルセロナだったが、持ち前のパスワークと、ボールを失ってからも素早いプレスからの奪い返しで主導権を握った。前半39分にラキティッチのミドルシュートのこぼれ球をスアレスが詰めて先制点を奪うと、完全にペースをつかみ、後半にも2ゴールを挙げて完勝。決勝へ駒を進めた。

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ラキティッチのミドルシュートが、先制点のきっかけとなった

ゲームハイライト&足ワザメモ

足ワザ仙人・イニエスタの技術が光る!

前半
7分 バルセロナ 足ワザ
相手ペナルティーエリア内右サイドで、DFを背にしてボールを受けたスアレスが、得意の左足を使っての急角度切り返し=スアレスターンでかわすも、ダニエウ・アウベスと重なってしまう。

23分 バルセロナ 足ワザ 決定機
中盤左からドリブルで突き進むイニエスタが、正面のパウリーニョが足を出してくるのを見極めて右足アウトサイドで急角度の切り返し。すぐにスルーパスを出し、ムニルが抜けだしたが、シュートは前に出てきたGKリー・シュアイに阻まれた。

32分 バルセロナ 足ワザ 決定機
またしてもイニエスタ。左サイドを前に移動して縦パスを受けるが、ついてきたDFを背にしながら右イン→左インのダブルタッチでわずかな距離をかわして振り向き、ゴールライン際から左足クロス。ムニルがヘディングシュートを放ったが、ゴール右にわずかに外れた。

39分 バルセロナ 足ワザ ゴール
左から横パスを受けたラキティッチが、ペナルティーエリア手前からブレ球ミドルシュート。左へ飛びつつ、右へ揺れたボールを、GKが前にはじいてしまい、これをスアレスが押しこんで先制ゴールとなった。

41分 広州恒大 決定機
右サイドからのFK。ジョン・ロンの左足キックがゴールへ向かい、走りこんだエウケソンが頭で合わせたが、ゴール枠左を捉えたシュートを、GKブラーボが横っ飛びでセーブする。

後半
5分 バルセロナ 足ワザ ゴール
後ろでボールを持ったマスチェラーノが、フリーだったためにグイグイとボールを前に持ちだしてから左へ展開。ジョルディ・アルバが中央のスアレスにパスを入れ、スアレスが後方のイニエスタに預けて前方へダッシュ。イニエスタが絶妙にコントロールされた浮き球チップパスをスアレスに返し、スアレスが見事なボディーバランスの胸コントロールから右足ボレーシュート。ゴールで2点目。

21分 バルセロナ 足ワザ
右サイドへボールを展開。ムニルが後ろのダニエウ・アウベスとのパス交換からカットインしたところで引っかけられてPK。これをスアレスが決めて3点目(22分)。ダニエウ・アウベスのムニルへのリターンは、中央を見ながら、右前へノールックの開脚インサイドパス。

31分 バルセロナ 足ワザ
ペナルティーエリア手前中央。ラキテッィチからの速いパスを受けたイニエスタが、ちょっと浮かせたワンタッチスルーパスを相手2人の間へ通しムニルへ。しかし少し長くなり、GKが前に出てきて防ぐ。

35分 広州恒大 決定機
左サイドでボールを受けたユー・ハンチャオがスピード突破して左足クロスも、ゴール前の味方にわずかに合わずにクリアされた。

47分 バルセロナ 足ワザ
中盤右でムニルが相手を前にして、左イン右インのダブルタッチで、軸足の後ろを通すパスを後ろの味方へ渡し、歓声を受ける。

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ハットトリックのスアレス。チームのパス回しに対し、何度も何度も縦パスを受ける動きを繰り返したり、いち早く守備のプレスをかけ始めるなど、「超真面目」なプレーぶりが印象的だった

(コメント)
監督・選手コメント
バルセロナ
ルイス・エンリケ監督
違ったスタイルの相手に、なかなか自分たちのプレーができず、負傷のプレーヤーなどがいる中でいつもとは違うやり方をしたが、自分たちとしては完璧なゲームができたと思う。

スアレス
チームにとってとても大きな2人が欠場した。この試合を逃さないためにもしっかりと集中しないといけなかった。FWにとってゴールを決めることはいつも大事なこと。目標は決勝に行くことだった。2人がいなくても自分はゴールという責任がいつもあるし、そのプレッシャーには慣れている。自分の仕事をすることが大事。チームとして結果が出るように頑張るだけ。
メッシが早く復帰すること、決勝にいることを臨んでいる。それはネイマール、ドウグラスも同じ。 
アルゼンチンとウルグアイには大きなライバル意識がある。リーベルとの決勝はそういうもの。リベルタドーレスを勝ったとても強いチーム。南米の指折りのチーム。面白い試合になるだろうし、バルセロナにクラブワールドカップを持ち帰ることを期待している。
南米人の自分にとっては、この大会は小さいころの夢だし、小さいころ朝早くに起きて見ていた試合だった。今はその大会のタイトルを獲得するチャンスがあるから思いは強い。

イニエスタ
この2日で変わってくると思うが、メッシもネイマールも決勝にはいると思う。チームにとって柱となる選手だし、さらにチームを強くしてくれる。
今日は最初の難しい試合だった。決勝はそれだけに楽しみ。タイトルを持って家路につくことを望んでいる。
モチベーションは自分たちも相手も一緒。まだこのタイトルを取っていない選手がバルサにもいるし、取った選手は繰り返したい。タイトルへ強い思いがあることは否定しない。目標を達成できることを期待している。
リーベルはブロックがすごいチーム。アルゼンチンサッカーはそういうプレースタイル。100パーセントの状態でなければ苦しいだろう。

マスチェラーノ
かつてはリーベルに尽くしたこともあるが、今はバルサの一員。冷静に対応してできる限りの試合をしたい。これまでも選手が離脱してシステムを変えて戦ってきたりして、さまざまなオプションができているので、問題ない。

ジョルディ・アルバ
スアレスはチームにとって本当に頼もしい選手。得点をしっかりと決めるし、それがFWの彼の仕事だしそれで生きている。チームメートで良かった。生粋のストライカー。本当にコンプリートな選手でしっかりと仕事をしている。現在で世界一番のFWだと思う。バルサのスタイルがうまく合ってさらに成長している。
2人はいないけど、メンバーは良い仕事をした。リーベルはサポーターは多いけど、自分たちのサッカー、コントロール、パスサッカーをしたい。レオ(メッシ)ともネイ(ネイマール)も決勝プレーできるといい。彼らがいたほうがチームはもちろん強くなる

セルヒオ・ブスケツ
スアレスはハットトリックをしたからすごいのではなく自分の仕事をしっかりといつもしていることがすごい。彼の仕事は得点を決めること。1点でも2点でも得点をすることでチームの力になっている。メッシとネイマールには帰ってきてほしい。チームにとって大事な選手だから。決勝は今日より難しい試合になるだろう。

広州恒大
ルイス・フェリペ・スコラーリ監督
バルセロナに0-3は他のビックグラブが相手でもあるスコアだから、私たちと変わりがない。それよりも努力、気持ち、成長を見せてくれた選手たちに感謝したいと思う。あと1つ残っている。2013年は4位。今年は3位のチャンスがある。

リー・シュアイ
1つ目の失点は、相手の技術が素晴らしかった。ただ、バルセロナのほうが上とわかっているので、その中で自分たちはよくやったと思う。3位決定戦を頑張って、今まで以上の成績を出したい。

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