8月10日(日)/17:00キックオフ/天津・オリンピックスポーツセンタースタジアム/観客42592人/試合時間90分
日本 1(0-0、1-2)2 ナイジェリア |

「引き分けでも厳しいという認識を持っている」と語っていた反町監督が選んだのは、カミカゼアタックともいえる超攻撃的戦術だった。両チームともに数多くの決定機を迎え、最初にそれを決めたのはナイジェリア。後半13分、さらに29分に追加点を挙げた。しかし粘る日本も、後半34分に豊田陽平のゴールで1点を返す。その後も執念で攻め続けたが……あと1点が遠かった。試合終了のホイッスルが鳴り響いたとき、力を使い果たした日本の選手たちは、次々とピッチへ倒れ込んだ。
日本はグループリーグ敗退が決定。反町ジャパンの挑戦はここで終わった。 |

今までの活動で
これほど悔いが残らなかったことはない |
清水 試合後に反町監督は、「今までの活動でこれほど悔いが残らなかったことはない。やるべきことはすべてやった。それでもサッカーの世界は厳しい。それだけのことだと思う」というふうに振り返っていました。六川さんはこのチームにどんな印象を持っていますか?
六川 この年代では、ピッチ状況や相手の状況、時間帯や得点差を考えながら、試合中に戦い方を変えることができない。そういう意味では、自分たちの特徴を出すことが唯一のストロングポイントだった。本田圭佑もいっていたけど、「今できることはこれだけ」ということを、選手たちは90分やり続けたと思います。
清水 反町ジャパン、最後のカミカゼアタックという感じの試合でしたね。1位通過を狙って、できるだけ得点を取りたいナイジェリアと、ノーガードの打ち合いになった。最後は負けてしまったけど、アメリカ戦と違ってドキドキしながら観戦できましたよ。戦術的な面白みはなかったけど、選手にはいい影響を与えたと思いました。
六川 相手陣地に攻め入ったときのカウンターがいちばん怖くて、1点目は中盤で処理を誤ってカウンターを食らっているし、2点目もこぼれたボールへのプレスが甘くてカウンターを許してしまった。日本は中東のチームとやるときにもカウンターで失点することは多い。今日は良いサッカーをしただけに、日本サッカーの本質的な弱点が見えた試合だった。
清水 ボールの取られ方が悪いですよね。中盤辺りで苦しまぎれのプレーをしているときに、とりあえず適当にはたいたボールを取られてカウンターを食らっている。
六川 立ち上がりはシンプルにやってたんだけど、疲れてくるといつもの感覚に戻ってしまうのかもしれない。
清水 そうですね。前半は良かったけど、後半の序盤はプレーに色気が出てきた選手もいましたね。内田篤人なんかも、右サイドでフリーでボールを受けたときに、何か特別なことをやって仕掛けてやろうという意識が見えた。全体的にそういう傾向が出始めた瞬間でしたね。失点を許したのは。
六川 このチームの問題は、グラウンドキャプテンがいないこと。例えばドゥンガのように、「この時間帯はそんなプレーをやるんじゃない!」って叱咤激励する選手。アメリカ戦でも取り返すチャンスは十分あったのに、何となく残り時間が過ぎていった。そういうときにチームを引っ張れる、リーダーシップがないことが残念でしたね。
清水 僕が気になっているのは、サイド裏のスペースを突いた後の選択肢です。今に始まったことではないけど、内田や安田理大が攻め上がって前を向いてボールを持ったとき、そこからゴールに迫るイメージがすごく少ないんですよね。何となくクロスを上げるしかなくて。
六川 クロスの精度もあまり良いとはいえないけど、中との関係でいえば、このチームはセンターフォワードが固まらなかった。平山相太が期待されていたけどダメで、いろんな選手が試されたけど、メンバーに入った豊田陽平はケガ明けで、森本貴幸はトゥーロン国際で初めて呼ばれた選手だった。個人的にはセンターフォワードの人選は疑問。時間がなかったから、なかなか周りとの呼吸も合わなかったと思うんですよ。
清水 シュートがうまいFWがいないんですよね。森本はそこを期待されて呼ばれたFWだと思うけど、それを発揮するところまで行けなかった。シュートについては、日本だけじゃなくてアジア・アフリカ共通の課題なんですよね。ナイジェリアもひどいもんだし。今日はシュート下手合戦だった。これを改善しないと、欧州や南米にはずっと勝てないと思った。
>ページ[2] ”名波は決めた しかし本田圭は……”へ続く
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| この試合にすべてをかけて戦った日本 |
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