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北京オリンピック取材記 追跡! 反町ジャパン

2008/8/15

北京オリンピック グループリーグB

浅田真樹(フリーライター)、了戒美子(フリーライター)、清水英斗(本誌) 構成

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8月13日(水)/17:00キックオフ/瀋陽・オリンピックスポーツセンタースタジアム/試合時間90分
日本 0(0-0、0-1)1 オランダ

得点者
(オ)シボン
ゲームのあらすじ
攻勢に出ると見られたオランダだったが、お互いにチャンスを作れないまま、試合は淡々と過ぎていった。そして後半29分、バベルのドリブル突破を本田圭佑が倒してPKを献上。これをシボンが決め、オランダが1-0で逃げ切ってグループリーグ突破を決めた。オランダの準々決勝はアルゼンチンとの対戦。日本は3戦全敗に終わった。

今回で、U-23日本代表の対談レポートも最終回。オランダ戦を振り返りつつ、この2年間の反町ジャパンの総括をお送りします。


STRIKER DX名物 対談レポート
あっけない幕切れ
期待外れのオランダに対して日本は……

清水 まず、日本にとって消化試合となったオランダ戦はどうでしたか?

浅田 日本は積極的にやってたと思うし、球際もファイトしていたし、別に悪くない試合だったと思うけどね。

清水 オランダが想像以上にしょぼくて、期待外れでしたよね。相手にとって不足あり。オランダもナイジェリア戦とアメリカ戦はもっとマシだったと思うけど……。

浅田 それはあるね。オランダは何であんなやり方をしてきたんだろう?

了戒 試合中に他の記者に話を聞いたら、オランダはすごく攻撃的な手を打ってきた、といってました。

浅田 単純に守備を3バックにして、豊田陽平、岡崎慎司、谷口博之に対して、オランダの最終ラインは同数で対応して、2トップの下にバベル。中盤のいちばん後にマドゥーロを置いて、残りの中盤が攻めていく感じだった。だけどあんまりうまくいってなかったよね。

了戒 たぶん、今までに見たことがないオランダのサッカーだったと思う。

清水 僕はオランダの記者会見に出たんですけど、デ・ハーン監督は、「日本はコンセプトのしっかりしたサッカーをしていたが、ウチにはそれを作るだけの時間がなかった。オランダにはもっと時間が必要だ」といってたんですよね。アメリカ戦でうまくいかなかったチームを中2日で立て直すよりも、最もシンプルなサッカーをして、とりあえずグループリーグの突破を果たしておこうと考えたのかもしれない。

浅田 でもさ、コンセプトも何もアメリカ戦でもやっていたように、4-2-3-1みたいな形で、サイドのドレンテやバカルがドリブルで仕掛ける。そういうことをやられたほうが日本はイヤだったと思うんだよね。だけど2トップに向かって放り込むようなサッカーをしてきたから、日本からすると楽だったよね。

清水 体力を温存したかったのか、日本がナイジェリア戦と同じくらい前線からガンガン来ると思ってシンプルにやろうとしたのか。不可解なところではありますね。

浅田 まあオランダをひとまず置いておくと、日本は主体的にボールを動かして攻めようという意図はあったし、球際もチャレンジしてたよね。

清水 ただ、今までの日本と何が変わったというわけでもなく、相変わらず攻めきれない。3戦目ということもあって、かなり退屈に感じた試合だったんですよね。

浅田 まぁ相手を含めて、退屈な試合だったのは間違いない。こういう試合を最初からやっていれば……というほどの爽快感はなかったね。

清水 観客も、前半序盤からウェーブ起こしてましたからね。よほどヒマだったのかと。

浅田 僕もたいしてノートに書きとめることもなく、気がついたら前半30分くらいになってたからね。すごく日本のよさが出たとも思わないし。

了戒 だけど、全く出なかったわけでもないんですよね。

清水 そうですね。日本らしさが出たときって、だいたいロースコアゲームになるんですよね。前線は攻め切れないけど、すごく中盤でキビキビと動くからピンチも少ない。ローチャンス、ローピンチが日本サッカーのスタイル。

浅田 だから日本は先制できる試合は問題ないんだよ。だけど、先に得点を取られたときにどうするか。ただでさえ得点力がないチームが、先手を取られたらどうするか? そういうときに打つ手がなかったよね。それは交代カードも含めて。

清水 反町ジャパンの唯一の逆転勝利といえば、壮行試合のオーストラリア戦なわけですが、あれは2ゴールとも奇跡みたいなものでしたしね。

浅田 パワープレーをしようにもそういう選手はいないし、サイドにドリブラーを入れたくても、それもいない。結局、FWのメンツを入れ替えるしかなかった。それは反町さんの人選ミスなのか、単純にこの世代の駒の限界なのか、わからないけどね。

清水 メンバー選びについても、日本人らしさにこだわりすぎた感じもあるかなと。連動性と運動量を重視するあまり、ボールを持って何かをするタイプの選手をほとんど外してしまった気がするんですよね。

了戒 ただ、水野に関していえば、連動性にこだわって外したわけではないと思うけど。調子が悪かったからね。

浅田 その辺りはさ、見極めだと思うんだよね。

了戒 調子が悪くても、水本裕貴はメンバーに入れたわけだからね。

浅田 そうそう。例えばさ、ボランチを谷口と本田拓也でスタートして、トップ下とFWを縦の関係にして李忠成と森本貴幸を入れる。パワープレーに出るときはワンボランチにして谷口を前に出すとか、そういうFWの枚数を増やすみたいな策がなかった。

了戒 反町さんの交代カードは、基本的に同ポジションのチェンジですからね。

浅田 谷口を最初からトップ下で使うんじゃなくて、最後の切り札としてあそこで使えるようにしておくと、チームとしての余力というか深さが出ると思うんだよね。逆にいえば、谷口を序盤から前線に入れたくなるほど、駒が足りなかったのかもしれないけど。

>ページ[2] ”反町監督がこだわり続けた4-5-1と梶山陽平”へ続く

最後の練習
オランダ戦にのぞむ、反町ジャパンの最後の練習風景

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北京オリンピック取材記 バックナンバー

vol.1

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対談
vol.2 アメリカ戦
対談
vol.3 vol.4 ナイジェリア戦
対談
vol.5 vol.6 オランダ戦
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