1月13日(木)/19:15キックオフ/ドーハ(カタール)・カタールスポーツクラブスタジアム/試合時間90分 |
| 日本 |
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シリア |
長谷部(前半35分)
本田圭(後半37分) |
得点者 |
アル・カティブ(後半31分) |
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日本は前半35分、内田篤人からの縦パスを受けた本田圭佑が右サイドをドリブル突破。マイナス方向へグラウンダーで折り返すと、走り込んだ香川真司がドリブルで敵DFとGKをかわしてシュートを狙う。このこぼれ球を長谷部誠が決めて先制。1-0でハーフタイムを迎える。ところが後半に事件発生。日本は長谷部のバックパスからピンチを招き、オフサイドを見逃す判定もあってPKを献上し、さらに川島永嗣はレッドカードで退場。1-1の同点に追いつかれる。しかし、その数分後、今度は遠藤保仁のボールに走り込んだ岡崎真司が敵2人ともつれてPKをゲット。本田圭が決めて2-1。さらにロスタイムにはシリアも2枚目のイエローカードを受けて、退場者を出す。ヒヤヒヤする展開だったが、日本は勝ち点3を得ることができた。
※今回は試験的に、Ustream中継で対談模様を同時に放送し、みなさんからのコメントを頂きながら話を進めました |
北 シリア戦は、試合前の日本選手たちの表情がヨルダン戦とは違った。ヨルダン戦では優勝候補として、「さあ見せてあげましょうか」というイメージで乗り込んできたけど、シリア戦はアップのときから緊張感が伝わる感じでした。メンタル的に大きい変化があったのかなと。
清水 ヨルダン戦に関しては、記者やサポーターを含めて「勝てる」と思ってた人が多かったんですよ。だけどアジアが手ごわいってことを肌で知らされて、3試合のリーグ戦ながら、勝たなきゃほぼ敗退、というような状況に追い込まれて。プレッシャーは間違いなくありましたね。
浅田 シリア戦でいちばん気になったのは、パスは回ったし、クサビの縦パスも入ったけど、結局そこから先がなかった。崩しにかかる形が。そこが不満でもあったけどね。いい縦パスが入っただけに、そこから詰まってしまう感じが印象に残ったかな。
北 長友佑都と内田篤人が、サイドでボールを持ってプレッシャーを受けたときに、ヨルダン戦では縦のパスコースにほとんど人がいなかったんですよ。だけどシリア戦では、同じ状況でウイングの松井大輔や香川真司がサイドに開いてパスを受ける。あるいはサイドバックを押し上げたいときは、ウイングが中に入っていわゆる廊下というか、走るスペースを作ってあげる。そういう連動性が出てきたのかなと。ヨルダン戦はそれぞれが好きなことをやってうまくいかなかったけど、多少整備はできたと。
浅田 特に右サイドでのパスの回り、本田圭佑が右に出てきたときのパスの回りがすごくよくて、そこにある程度、相手の3ボランチを引っ張り出すことで中央を空けて、縦パスを入れる。そういう流れがよかったような気はする。
清水 シリアがどういうコンセプトで試合に入ってくるのかも重要だった。シリアはヨルダンのようにコンパクトな守備網を作って誘い込もうとするのか、あるいはサウジアラビアと戦ったときのように激しく前線からプレッシングするのか。シリアがボールの奪い位置をどこに定めるのかが重要だった。で、キックオフのボールは日本だったじゃないですか。ヨルダン戦は本田がいきなり前にドリブルで運んで、日本が主体的に試合に入りやすくする目的があったけど、シリア戦はキックオフでボールを後ろに下げた。で、シリアの守備がどこまで来るのかを見極めてから試合に入ろうという感じ。日本のゲームプランはしっかりしていた。
北 シリアとヨルダンって近いスタイルではあると思うんだけど、僕個人的にはシリアのほうがイヤだなと。ヨルダンにはカウンターでやられて、事故といったら認識が甘いのかもしれないけど、事故に近いゴールだった。シリアはボールを取った後にどこに送り込むのかハッキリしていたし、日本の対応がそこで後手に回るシーンも見られましたよね。
浅田 シリアのほうがイヤだった、僕もそう思う。3トップみたいな感じで両サイドにFWが開いて、あれがシリアの肝の部分ですごく効いていた。一度あそこにボールをつける意識が徹底されていて、日本のディフェンスをある程度広げて、日本のサイドバックの上がりも制御できる。しかもドリブルもできてスピードがある選手を置いていたことが、日本にとっては脅威だった。
清水 決して簡単な相手ではなかったけど、それに対して、日本の両サイドバックはよく抑えたと思う。
浅田 ただ、そこは見方が分かれるというか、よく抑えてた反面、上がりを躊躇(ちゅうちょ)するようなところがあったかなと。思い切った上下動ができなかった感じもした。
清水 そうですね。そこはサイドバックの役割をどう考えるかですが、ビルドアップの基点という意味では、内田からいいパスが入りましたよね。長谷部誠の先制ゴールの起点になった縦パスもそうだし、前田遼一に対して中盤のプレスを越えて送り込む縦パスもそう。内田はアクセントになるパスを見せたと思う。ただし、サイドバックを中盤に送り込みながら攻撃の流動性を出すという意味では、特に内田は行けそうな場面で行かない、という判断が見えましたね。シリアのウイングに抑制された面や、リスクマネジメントもあると思いますが。
浅田 そうそう。例えば前半30分とか、内田が上がってつなごうとしたところでボールを奪われて、長友も逆サイド上がってたから、サイドチェンジで一気に⑥アル・フセインにボールが入って、相手の中盤から上がってきた選手に打たれた。結局シュートは入らなかったけど、こういう流れが怖かった部分かな。
北 そう考えると、3バックのほうがいいかもしれませんよね。3-4-3のほうが。というのは、両サイドが押し上がったときに2バックになって、今の日本の遠藤保仁と長谷部のダブルボランチだと、1枚降りてセンターバックの役割を果たせないことが多い。チームのメカニズムからすると、3バックから、守備時になったらサイドハーフが降りてきて4バックにするほうが安定感が増してくるのかなと。2バック状態が長いんで、カウンターを食らう状況が怖いなと。
清水 シリアのように両ウイングに怖さがあるチームだと、4バックシステムの中で長友と内田の両方が高い位置を保つのはリスクが大きいですよね。個人的には3-4-3はすごく試してほしいシステム。というか、メキシコがワールドカップでやったように、ボランチが降りて両サイドを上げる、いわば4-3-3の変形に過ぎないシステムとも考えられるので、全く新しいことをやるわけではない。試合の流れに応じたオプションとして用意してほしい。
北 あと、僕がちょっと気になるのは、攻撃が2列目任せになっていること。
清水 このザックジャパンが立ち上がってから、その傾向は強いですよね。ただ、それが全体のバランスを崩さないで済む方法でもあるし、DFのオーバーラップは全体のバランスが崩れるリスクを負うので、2列目がそのまま攻め切れるのならそれに越したことはない。ただ、それだけじゃ崩せないときにどうするか。ヨルダン戦みたいに。
北 昨日見ても、松井大輔にしろ香川真司にしろ、サイドで1対1でボールもらって突破できるかっていったら、いわれているほど突破できない。今の日本代表はサイドのウイングが突破してドリブルしていくイメージがあると思うけど、そこまで1対1で突破できるほどの個の力じゃない。だから手詰まりになる。
浅田 だけどザッケローニ監督はさ、シリア戦後の会見で、ウイングを外に張らせたといってたじゃない? それってウイングが中に入ってサイドバックに行かせるというより、ウイングに一度高い位置でボールをつけたいみたいなイメージなんだろうね、きっとね。
北 ただ、記者会見ではそういってたけど、その指示がそんなに強く届いていたのかは疑問。「シリアのディフェンスが絞り気味になるから、ウイングは両サイドに張ってそこのスペースを突いてくれ」という話をしてたらしいんですよ。ただ松井にしろ香川にしろ、そんなにバリバリ張ってる、いわゆるヨルダン戦の岡崎慎司のようなイメージは受けなかった。
清水 松井と香川に、張る意識はあったと思いますよ。ヨルダン戦に比べると。長谷部らから、一発のサイドチェンジを受け取れるポジションを取る意識は見られた。ただ、そこにパッサーがジャストなタイミングで出せたかといえば、まだまだ、その回数が少ないと思いますけど。前田遼一のラインへの動き出しに対してボールも出なかったし。
北 たしかに、長谷部から松井に出たサイドチェンジが1個ありましたよね。
清水 あれが松井の足元じゃなくて、もう一つ前、シリアのサイドバックの頭を越えるようなイメージで出せるようになると、ディフェンスラインの裏を突けるんですけどね。スペースはあったと思うし。長いボールを、まだまだ有効に使えているとは言い難い。
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