
序盤は日本がボールを持って攻めるものの、決め手に欠く展開。先制したのはサウジアラビア。前半35分にFKからMFヤセルに決めた。日本も2分後にCKから中澤佑二のヘディングで同点に追いつく。後半にも同様に取られて取っての展開で2-2と追いすがるものの、FWマレクに個人技でゴールをこじ開けられて、これが決勝点となってしまった。アジアカップ3連覇への道はここで幕を閉じた。 |

清水 今回は大量3失点を喫してしまったということで、やはり失点シーンに触れなければならないところですね。まず最初の失点、FKから加地亮が競り負け、FWヤセルにボレーシュートで決められたシーンはどうですか?
小池 な~んかね。オーストラリア戦のCKからの失点もさ、相手1人でこっちのDFは2人いたのにボールはファーへ抜けていって決められちゃったじゃない? 集中してないわけじゃないけど、主導権を握ってないんだよね、守備でも。何かが起こってから、「さぁどうやって対応しよう?」って、受けている感じ。
清水 たしかに、積極的に自分から防ぎに行くって感じではないですね。
小池 そう。「せ~の」で飛ぶまで、こちらから何の仕掛けもしてないんだよね。相手を押してポジションを奪っておいたりさ。やってるのかもしれないけど、勝ててない。全体的にディフェンスが受身なんだよなあ。
清水 今日の失点、オーストラリア戦の失点、さらにベトナム戦の鈴木啓太のオウンゴールにしても、ボールがこぼれてきたことにみんなビックリしてるんですよね。ビックリなんかしてる時点で、もうディフェンスは後手に回ってるわけじゃないですか。
小池 そうだね。ちょっと話は変わるんだけど、車の教習を受けに行くとさ、「”だろう”運転じゃなくて、”かもしれない”運転をしましょう」って教わるじゃない。人や車は出てこないだろう、じゃなくて、出てくるかもしれないと思って、って。何か事故があったとき、「相手が突っ込んできたんだよ。自分は悪くない」っていうけど、それでも車が壊れたり、ケガしたり、ましてや家族になんか被害があったりしたら、「相手が悪い」じゃ済まないからね。だから「もらい事故」さえもなくすように注意を働かしましょうと。
清水 なるほど。
小池 クロアチア戦(ドイツワールドカップ)の柳沢敦だってそうだよ。「来るとは思わなかった」なんていってるけど、ボールは急にやってくるんだから。そういう意識が希薄というか。「ひょっとしたら……ここは早めにつぶしといたほうがいいかもしれない」っていう、ボールが来る前の、もう一つ上の危機管理や予測が足りないんじゃないかと思う。
清水 たしかに。何かが起こってから、その場しのぎで対応しようとするクセはありますよね。主体的なディフェンスではない。似たようなところで、1vs3ぐらいで数的優位ができているのに、誰もアプローチにいかずにお見合い状態になったのもありましたよね。縦方向にドリブルしてくる相手に対して誰もボールにアタックしないとなると、後ろでディフェンスしている選手は迷いますよ。ドリブルをカバーに行くべきなのか、自分のマークを守るべきなのか。2点目に駒野友一の裏を突かれて失点したシーンなんてまさにそう。中盤のボールに飛び込まない慎重なディフェンスが、逆に駒野の対応を迷わせた。
小池 最終的にボールを奪うところでは1vs1になるわけだからね。どう体を入れて戦うかっていう勝負になる。そこを避けては通れないよ。
清水 日本は大局をコントロールするのはうまいんですけどね。「日本が押している」という状況を作るのは上手。でもそこから勝敗を分ける局面に移ると、「ここぞ!」というゴールに近い場面で、その一瞬にかける何かが足りない。中澤や高原は持っているような気がするけど、でも他の選手には足りない何かが……漠然としてますけど。
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