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トップマッチレポートAFCアジアカップ2007>グループリーグ 日本-カタール 対談レポート[1]
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AFCアジアカップ2007 マッチレポート

組み合わせ・大会日程
大会概要
2007/7/11
AFCアジアカップ2007 グループリーグ 日本-カタール
後藤健生(サッカージャーナリスト)、清水英斗(本誌) 構成
東南アジア4カ国共同開催による、アジアカップ2007が始まりました。日本にとってはワールドカップに向けた強化、そしてコンフェデレーションズカップへの出場権など求められるものが多い大切な国際大会。現地ベトナムにて取材中の清水英斗がさまざまなゲストをお迎えして、ストライカーDX名物の対談レポートをお送りします。
まずはカタール戦、ゲストはサッカージャーナリストの後藤健生さんです。アジアカップについては1992年の広島大会からずっと取材している後藤さんならではの、びっくり提案も飛び出しました。

ゲームのあらすじ
落ち着いてゲーム展開をコントロールした日本。アウトサイドに守備的な選手を起用したカタール。前半は、内容的にはスペクタクルとは程遠いもので、暑さを考慮した戦略的なゲームとなった。日本は後半15分、今野泰幸が右アウトで上げたクロスを高原直泰が合わせて先制。羽生直剛、橋本英郎を投入してこのまま1-0でゲームを締めたかった日本だったが、後半43分、ゴール正面のFKをセバスチャン・スリヤに豪快に叩き込まれ、結果は引き分けに終わった。

STRIKER DX名物 対談レポート
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色々とややこしくなってきたよ、この引き分けは。

清水 さて。どうですか? 満足、不満足でいうと。

後藤 もちろん、あんな追いつかれ方をしたんだから満足なわけないですよ。結果には不満足ですよ。ただ、内容はほとんどの面で悪くなかった。テレビを見ていた人はイライラしたと思うけど、この暑い中でキチッと計算しながらやっていた。

清水 大人のゲームをやっている、そういう感じがしましたね。

後藤 ワールドカップ予選みたいに、1試合だけなら、こういう環境でももっと良い試合ができると思う。でもこれから3週間、こういう暑さの中で6試合も戦わないと優勝できないんだから。ボールは動くけど人は動かない、そういうサッカーをやるしかない。

清水 カタールも似たような考えで試合に入っていたみたいですね。守備的な布陣から、カウンターで長身FWのセバスチャン・スリヤのポストプレーを使うという感じ。それがあのスローな立ち上がりを生んだのかなと。

後藤 前半なんか相当に守備的だったよね。カタールの場合は暑さというよりも、日本を怖がって守りから入ったと思うんだけど。

清水 カタールのムゾビッチ監督ですが、旧ユーゴスラビア代表でオシム監督のコーチを務めていたということで、今日は師弟対決に当たる試合だったんですよね。

後藤 そうそう。彼はFKサラエボでオシムが監督をやっていたときからコーチをやっていて、オシムが代表監督になったときに連れていったんだから、相当信頼していたんだろうね。

清水 そういうアイデアの近い2人が監督をやっているわけですから、この暑い中でスペクタクルな試合になるわけがなく、静かな試合運びが続いて行ったわけですね。そして後半15分、今野の右アウトでのアシストから高原のゴールが生まれました。ところが……やはりここを語らないわけにはいかない、終了間際の失点の場面ですが。

後藤 失点自体はFKで不運な形だったけど、どうしてあんなFKを与えたのかって考えると、とにかく変なボールの取られ方が多すぎたよね。リードしてるんだから、攻めきってシュートを打つか、それが無理ならボールキープして時間使えばいいのに、なんか中途半端なプレーが多かった。相手はカウンターを狙ってるのに、危険な位置でボールを渡しちゃったり。1回、2回のミスならしょうがないけど、あまりにも回数が多すぎた。リードしてからだけでも、5、6回あったんじゃないかな? たとえあのまま1-0で勝ってても、「何やってんだよ」って言うつもりだったんだけどね。

清水 結果がすべてのミスを指摘してくれたわけですね。ただ、ミスはたくさんあったけど、僕はやっぱり2点目を取れなかったことが最大の敗因だと思ってるんです。日本はイタリアじゃないですから、まだ守りきることのできるサッカーには達していない。そういう意味では、シュートが打てる場面でも打たない、遠藤保仁のプレーには不満が残りました。

後藤 そうだね。でも僕は2点目を取るよりも、今日は1-0で終わらせる試合だったと思う。Jリーグで監督やってる外国人はみんないうんだけどね、「うちのチームは0-0のときは良いプレーするのに、1点リードすると急にダメになっちゃう」って。

清水 確かに日本人にはそういうところがあるかもしれませんね。せっかく得点したのに追いつかれるなんてイヤだ……という漠然とした不安に支配されているような。僕自身がサッカーやってるときも、同じ傾向があるような気がします。

後藤 ただ、守備が堅いとされているACミランだって、3-0をリバプールにひっくり返されてチャンピオンズリーグの優勝を逃がしているわけですから。日本人だけに限ったことじゃないよ、ということは言わなきゃいけないね。

清水 なるほど。ただ、あの決勝はACミランが失敗をしたというよりも、リバプールの攻撃が奇跡を起こしたという印象だったと思います。それに対して今日の日本は、相手の攻撃どうこうではなく、自滅した面も少なからずあったのかなと。

後藤 いや、やっぱりあのときのミランは、というかアンチェロッティは、後半守るのか、攻めるのかはっきりさせられなかった。で、日本に話を戻すけど、1回のミスが失点につながっちゃったのなら、それはアンラッキー。あるいは、相手を褒めるしかない。でもミスは5回も6回もあったわけですからね。これでは、やられても当然。この試合は、やっぱり勝っておきたかったですよ。2位以内ということなら、最強の敵カタールとは引き分けで問題ないんだけど、これは1位で通過しなきゃいけない大会ですからね。

清水 1位で通過しなきゃいけない? それは決勝トーナメント1回戦で、オーストラリアと当たりたくないということですか?

後藤 それは向こうが何位で通過してくるかわからないから何ともいえないんだけど、むしろ日程の問題だね。日本はグループBを1位で通過すると、準決勝までずっとハノイに居残りで試合ができるんですよ。しかも、準決勝で当たる「グループD1位vsグループC2位の勝者」よりも休養日が長くなる。で、休養日の少ない相手が移動する日程になっている。これは大きなアドバンテージですよ。

清水 ホントですね。グループBで1位になっておけば、最後の決勝だけインドネシアに移動するだけで済むんですね。

後藤 だからこの大会に関しては、1位で通過しなきゃいけないわけですよ。

清水 そうなると次のUAE戦、日本はできるだけたくさん得点を取って勝ちたいところですねぇ。対するUAEのほうも初戦でベトナムに負けて、勝つしかない状況になっています。見ている側としては、面白い展開になってきました。

後藤 最後のベトナム戦も微妙ですよ。もしもベトナムが日本に引き分け以上で決勝トーナメント進出できる状況になったとする。そこで日本が1位進出にこだわってベトナムに勝っちゃったりすると、日本は完全に悪者になっちゃう。そして悪者になったまま、ハノイに居残りで決勝トーナメントを戦う。これはイヤですよ(笑)。

清水 カタールには省エネで引き分けたくせに、なぜ日本は俺たちベトナムを叩きのめすんだ! なんてことになったり(笑)。

後藤 複雑な状況になってきましたよ。いろいろな事情が絡んで。カタール戦で勝ち点3をとっておけば、後がもう少し簡単だったんですけどね。

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