第7回AFCフットサル選手権
2次ラウンドで遂にイランを破るも
決勝の再戦では敗れる
ベトナムのホーチミンで開催された2005年の第7回大会は、過去6回すべてに優勝し、しかも無敗という王者イランに、日本が遂に土をつけた印象深いものとなった。この大会は参加国が24と過去最多となり、4チーム×6グループの1次ラウンドから、4チーム×2グループの2次ラウンドを経て、準決勝へ進むという大規模なものだった。
1次ラウンドを危なげなく突破した日本は、2次ラウンドでイラン、タイ、中国というハードなグループに入る。最初にイランとの対戦があった。世界選手権を経て、シャムサイー、ヘイダリアンというお馴染みのメンバーを揃えつつ、若手選手を増やして世代交代を図ってきたイランに対し、日本は核となるメンバーは維持し、ますます成熟してきていた。
立ち上がりからテンションが高い日本に、イランはシュートが枠に入らず、どこかチグハグな内容。後半に入って日本は木暮賢一郎の2ゴールでリードし、さらにイランを慌てさせる。1点を返されたものの、直後にカウンターから藤井健太がゴールし3-1。最後は何とアジアでは初めて見るイランのパワープレーも出たが、日本は凌いで勝利の雄叫びを挙げた。
翌日の試合ではタイもイランを苦しめ、残り6分まで3-1とリードしていたが、そこから2点を入れられて3-3の引き分け。中国にも勝って2勝した日本は準決勝進出が決定し、1勝1分のタイと1分1敗のイランの争いとなり、イランは非常に苦しい立場に追い込まれる。2次ラウンド最後の試合、日本はタイ相手にメンバーを落として戦い、結果次第で最大のライバルイランを大会から落とせる立場にもなったが、いつものベストメンバーでがっつり戦い、タイを4-2と下して3戦全勝で準決勝へ進んだ。
準決勝の相手キルギスタンは、よくパスを回してよく走ってという似たところがありながらも、スケールダウンした日本という感じ。点差こそつかないものの、日本は自信を持って戦っていつも勝利していた。それで油断したわけではないのだろうが、日本は前半、0-3とリードを許す絶体絶命の状況に陥った。しかし、前半終了間際に高橋健介のゴールで1点を返し望みをつなぐと、後半は頭から猛攻を仕掛け、木暮の鬼気迫る2ゴールで同点。続けて鈴村拓也のゴールも決まって一気に逆転する。その後もチャンスを作り合う大激戦となったが、日本は何とか1点差を維持し、決勝へ進んだ。
だが、2次リーグからテンションの高い試合を続け、日本にはあまり余力は残っていないようだった。対するイランはチームを修正し、いつもとは違ってディフェンスをしっかりやることでリズムを作るようになってきていた。前半、日本はうまく攻撃することができず、逆にセットプレーとカウンターからイランにゴールを許した。後半は攻め込んでチャンスを作ったものの最終的にはイランに守り切られ、見事にリベンジを果たされる格好となってしまった。
この大会はそれまでピボの一番手として起用されていたエース木暮が、小野大輔の台頭によってアラとして使われ、木暮&小野の超攻撃的コンビが実現した。木暮の個人としての突破力とパッサーとしての能力が買われてのものでもある。数年前ではこうした攻撃的な選手を2人同時に使うことなど考えられないことだったが、各選手の守備力の向上によってこうした起用も普通に実現するようになった。実際この2人によって、いくつもの重要なゴールがこの大会では決まっている。ただ、一方で木暮の出ずっぱりというのも問題となって、このアジアレベルでも個人で決定的なプレーができるのが木暮1人しかおらず、結果長時間出続けて疲労がたまっていくという話もあった。
いずれにしても初めてイランに勝った興奮もあり、初優勝も十分イメージできていたなか、大会トータルのチームマネジメントの面で、それを逃した感じもあり、ちょっと残念な思いもあった大会だった。 |