AFCチャンピオンズリーグ2018
川崎フロンターレ-上海上港

2018年02月14日

菊地芳樹(本誌)取材・文
松岡健三郎(本誌)写真

18年2月13日(火)19:00キックオフ/神奈川県・等々力陸上競技場/12,193人/試合時間90分
川崎フロンターレ
0 0-1
0-0
1
上海上港
  得点者 エウケソン(前半23分)

ポゼッションからチャンスメークの川崎、きっちり守ってからカウンター狙いの上海上港、という展開の中、上海上港は前半23分に左からロングクロスを入れると、川崎・谷口がヘディングクリアが行ったが届かず、奥で待っていたエウケソンにボールが渡って先制点を挙げる。川崎は33分に右サイドのエウシーニョのクロスから、中村憲剛のヘディングシュートのビッグチャンスがあったが、上海上港GKイエン ジュンリンのファインセーブにあう。
後半もお互いにスタイルは変わらないまま、少ないながらビッグチャンスを作るという展開。追いかける川崎は25分に得意の細かいパスワークから、左で家長昭博をフリーにしたが、シュートはゴール上へ。32分にはエドゥアルド ネットのグラウンダーのクロスがゴール前に入り、交代出場の阿部浩之が1トラップシュートしたが、相手にブロックされた。結局川崎はゴールを奪えないまま、ホームで痛い敗戦を喫した。

img

川崎、あのねちっこいボールポゼッションへは
もう少し時間がかかりそう

昨シーズン、「ボールを握る」(鬼木達監督)と表現する極端なポゼッションサッカーで、ついにJリーグを制覇した川崎フロンターレ。しかし、今シーズンはゼロックススーパーカップ、そしてこのAFCチャンピオンズリーグと2連敗スタートとなった。

ボールは回し、チャンスも作っているものの、望むようにゴールが奪えない展開。昨シーズンと比較して、ボールを回せずに全然「らしく」なかったゼロックススーパーカップよりかは、このAFCチャンピオンズリーグでは随分と川崎らしくなり、中国の強豪相手に決定機を作ったものの、決められそうなところを決められず、相手には1つ決められてしまった。

ゲーム展開を見れば、相手より多くのチャンスは作っている。「前半の自分のヘディングシュートや、後半のアキ(家長昭博)の決定機を決めていれば、ゲームはこっちのもの」(中村憲剛)という内容だ。一方でボールポゼッションの形には、まだまだ改善の余地がある様子。

「(相手選手の)間で受け、ターンできるところでパスを下げたことで、相手を勢いづかせた部分があった。カウンターを怖がって高いポジションを取れず、少し押し込みが足りないところがあった」(鬼木監督)
「どう攻略するかというイメージが合っていることはあった。その回数を増やすということだと思う。ターンするところはターンする。サポートの角度、くさびの入れ方。細々したところをもっとピシっとできればよかったというのはあります」(中村)

ボールポゼッションのサッカーは、局面のシーンの再現性が高い。それだけに昨年までの川崎を見ている方たちには、この試合でも川崎のボール回しにまだ違和感を感じたことだろう。DFラインを含めた後ろの回し方には、相手のプレッシャーに「ビビっている」部分があったし、中盤から前線へ入れる勝負の縦パスを入れるタイミングも早かった。

相手が根負けしつつ食いつき、結局逆を取られてしまったり、2人の選手が何度も受け渡しするような、昨年までの、あのねちっこいパスのやり取りがまだ少ないと思っている人が多いのではないか。そうしたシーンを増やしていければ、相手のチャンスを減らし、自分たちの「より確率の高い」決定機を増やすことができるはずだ。

おそらく、パスの出し手と受け手のタイミングなどを整えていくには、ある程度の「実戦」が必要なのだと思う。ただ、Jリーグ開幕前に、また来週アウエーのAFCチャンピオンズリーグがある。なかなかのんびりしていられてないのが大変なところだ。

監督・選手コメント

川崎
鬼木達監督
ホームの開幕戦に多くのサポーターに来てもらいました。だが、勝ち点3をとることができずに残念な結果になってしまいました。ただ、(シーズンは)はじまったばかりなので、落ち込むことなく、どこかで入っていればという思いがある。その一つにこだわらないと苦しくなる。点を取る意識を持って、次に臨みたいと思います。

中村憲剛
1点(失点)はあれだけのメンバーがいるのでしょうがないと思うし、決めるべきところを決められないとこうなるのはサッカーの鉄則。ただただ(前半決められなかった)自分に反省だと思います。もっともっと(パス回しの)基準点を上げていきたいですが、このグループをこのサッカーで突破する感覚はつかめている。

上海上港
ヴィトール・ペレイラ監督
予想どおりのゲーム。川崎はコンパクトなサッカーでポゼッションをしてくるところ、我々はカウンターを意識し、少ないながらチャンスを作ることができた。ケガ人が2人、体調不良が1人いたが、メディカルチームのおかげで回復し、とてもい試合ができて勝利に満足している。

イェン ジュンリン(①GK)
今回、特に川崎のような強いチームに勝てたのでよかった。選手同士のコミュニケーションを取り、守りではコンパクトな陣形で連携できたのが試合の結果につながった。今回の勝利によって、次の試合にも自信が持てる。

img
img
img
img
(C)Gakken Plus Co.,Ltd.
ページトップへ