バーモントカップ 第27回全日本少年フットサル大会
決勝 ピヴォ-ミップFC

2017年08月21日

平野貴也(フリーライター)取材・文・写真

17年8月20日(月)14:30キックオフ/東京都・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館/観客941人/試合時間20分
ピヴォ
15 9-1
6-1
2
ミップFC
石川智也(前半1分)
星戸成(前半2分、4分、4分、6分、後半2分、5分、5分)
望月陸央(前半2分、8分、9分、後半2分、2分)
辻八雲(前半7分)
青木佑真(後半8分)
得点者 大當侑(前半4分)
大塚璃音(後半5分)

バーモントカップ第27回全日本少年フットサル大会が8月18日から20日に駒沢公園オリンピック公園で行われ、決勝戦はピヴォ(静岡)が15-2でミップFC(東京)に圧勝し、初優勝を飾った。ベスト4には、コンサドーレ札幌U-12(北海道2)、マルバ茨城fc(茨城)が入り、フェアプレー賞は優勝したピヴォが受賞した。また、ベストプレーヤーには、大会通算23ゴールを挙げたピヴォの⑫星戸成ら5名(GK①漆畑瑛匠=ピヴォ、FP④石川智也=ピヴォ、⑤菊池遥=ミップFC、⑦佐藤凛音=マルバ茨城fc)が選出された。

個人戦術が光るチームが増加
静岡の「ピヴォ」が初優勝!

大会の最終日は、タフな1日になった。大会は屋内球技場と体育館を併用して行われ、改修直後の屋内球技場がメーン会場になる予定だったが、第2日の集中豪雨で浸水。急きょ、最終日の試合をすべて体育館で行うことになった。そのため、当初より試合の間隔が短くなり、選手たちは厳しい戦いを強いられた。

その中でも強さを見せたのが、ピヴォだった。2003年に発足したジュニアフットサルクラブで、多くの選手が別のサッカーチームに所属しながら週に2日ほどフットサルの練習を行っている。GK①漆畑瑛匠、FP④石川智也、⑧望月陸央、⑫星戸成、⑭辻八雲は全試合で先発。不動の主軸として活躍した。清水エスパルスのジュニアチームに所属する⑫星戸は、大会屈指の好プレーヤー。「ヘディングやロングシュート、ファーで(クロスを)合わせるとか、いろいろな形でゴールを決められて良かった」と話したように、あらゆる場所からゴールを奪い続けた。大車輪の活躍で、優勝の瞬間は喜びを爆発させるというよりも、大会を終えた安堵感に包まれていた。

④石川と⑭辻は、相手の動きをよく見て、ボールを奪って攻撃に転じる力に長けていた。攻撃を仕掛けると、「サッカーでもサイドからのカットインが得意」と話す小柄な⑧望月がサイドのスペースを巧みに活用。逆サイドへのパスや、ファーサイドへの走り込みなどで相手を左右に揺さぶるプレーが見事だった。

敗れたミップFCは、開催地である世田谷区を活動拠点とするチームとあって、応援の迫力は随一だった。決勝戦は、最後に力尽きた印象があるが、地元の大歓声を受けて2点を返す意地を見せた。前半にセットプレーから主将の⑩大當侑が左足を思い切り振り抜いて0-3から1点を返し、後半には攻守にわたって光るセンスを見せていた5年生⑦中野裕唯のラストパスを⑪大塚璃音が押し込んだ。岡崎植敬コーチが「3点目を奪われたときに、足が止まってしまった。相手に呑まれてしまった感じがあった」と認めたように、決勝で点差が開いてからは相手の良さを一方的に受ける形になってしまったが、純粋なサッカーチームでフットサルの練習は大会前にしかしていないという状況でありながら、接戦をものにしてきた勝ち上がりは見事だった。

3位に入ったコンサドーレ札幌U-12は、今季から週に1回フットサルを教えることになった元Fリーガーの豊川大地監督が率い、見事なパスワークを披露。大型選手の力に頼らないチームワークを見せた。トップチームがフットサルの関東1部に所属するマルバ茨城fcも、軽快な個人技とコンビネーションが目立った。両チームとも、時間変更の影響で準々決勝から準決勝までのインターバルが少なかった点は残念。ともに準決勝の出足が鈍った印象はあった。

大会全体を振り返ると、フットサルスクールなどの台頭により、身体能力任せではなく個人戦術が見えるチームが増えている印象がある。ジュニアチームが大会の重複などによりフットサル大会から足が遠のいている現状も影響しているのが実情だが、「サッカーに役立つ」と公言するフットサル指導者は少なくなく、今大会ではJクラブであるコンサドーレが本格的なフットサル指導を採り入れて臨んできたことは象徴的だった。この大会を一つの目標として日ごろの練習からフットサルにも取り組んできた選手たちが、今後、サッカー界でどのような活躍を見せるのか注目される。

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