JFA プレミアカップ2016 決勝
清水エスパルスジュニアユース-鹿島アントラーズジュニアユース

2016年
05月06日

森田将義(フリーライター)取材・文・写真

16年5月5日(木・祝)11:30キックオフ/大阪府・J-GREEN堺/試合時間60分+延長20分
清水エスパルス
2 1-0
0-1
0-0
1-0
1
鹿島アントラーズ
ジュニアユース
山崎稜介(前半9分)
青島太一(延長後半9分)
得点者 関口颯乃(後半14分)

春のU-15年代日本一を決めるJFAプレミアカップ2016が5月3から5にかけて、大阪・J-GREEN堺で行われた。各地の予選を勝ち抜いた12チームの中から、決勝戦へと駒を進めたのは清水ジュニアユースと鹿島ジュニアユースの2チーム。日本一をかけた一戦は互いに譲らず、試合が進んでいく。先に仕掛けたのは清水。前半9分に右からのクロスをFW山崎稜介が頭で合わせて先制したが、後半14分にはクリアボールを自陣で奪われると、最後はMF関口颯乃にミドルシュートを決められ、延長戦に突入した。延長戦でも互いに拮抗した展開が続いたが、延長後半9分に山崎のシュートがこぼれたところをFW青島太一が押しこみ、清水が勝利。18年ぶり2回目の優勝をつかんだ。

ピッチ内外にあふれる
さまざまな成長のチャンス

全国大会だからこそ得られる物がたくさんあるということを、改めて気づかされる大会だった。準決勝で鹿島の粘りと勝利に対するしたたかさに屈する格好となった名古屋グランパスU15が得たのは、勝利に対するアプローチの仕方。鄭容臺監督は敗れた直後に「うちの子たちはすごく真面目で、正直に対戦相手にぶつかっていく。でも、サッカーはそれだけではダメで勝つためには、したたかさや相手が嫌なことをする賢さが必要になってくる。この負けを良い経験にして、選手たちは進んでいってほしい」と口にした。

収穫はピッチ内だけに留まらない。「宿舎の食事でも本気でプロを目指している選手とそうじゃない選手の違いは出てくる。うちの子はバイキングの取り皿をパッと見た瞬間に『これが好きで、これが嫌いなんだ』というのがわかる。でも、他のチームは体を大きくするために満遍なくたくさん食べていたことを、選手たちに気づいてほしかった」。SSSジュニアユース(北海道)の岩越英治監督がそう口にしたように、ピッチ外にも成長するためのチャンスがあふれているのが、日常とは違う全国大会だ。

中でも、大きな収穫を得たのは優勝した清水だろう。今大会は東海予選で名古屋に負けて、2位での出場。大会前は「1点を取られると気落ちすることが多い」(FW川本梨誉)と精神面での弱さが見られただけでなく、スタメンと控え組の意欲の差も見られたという。加えて、大会中は選手たちのケガにも悩まされたが、ピッチに立った全員が堂々としたプレーを披露。最終日の決勝戦では、球際で粘り強さを発揮しながら、同点に追いつかれてからも気落ちすることなく、逆転劇を演出した。

タレントがそろうC大阪や勝負への貪欲さを見せる鹿島など、普段戦えない相手との対戦によって、選手はプレーの幅を広げ、タフさを増していった。「やればできるという自信がついたし、苦しいときも我慢すれば結果がついてくると学んだ」とDF鈴木瑞生が口にしたが、GWでの経験は清水の選手だけでなく、大会に参加した12チームのすべての血となり、肉となっていくはずだ。

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