6月7日(火)/19:32キックオフ/神奈川県・横浜国際総合競技場/試合時間90分 |
| ペルー、チェコを迎えて行われたキリンカップは、2試合ともスコアレスドロー。ペルーとチェコの対戦も0-0だったため、今大会は3チームが優勝という珍しい形になった。2試合とも3-4-3のシステムをテストした日本だったが、このチェコ戦ではスムーズではないものの、何度か決定機は作った。しかし、チェコのワールドクラスのGK、ツェフにチャンスを阻まれ、無得点に終わった。 |
いろいろと難しそうだった
話題の「3-4-3」システム |
菊地 3試合ともスコアレスのキリンカップって初めてじゃない?
清水 初めてらしいですよ。キリンカップが92年に3チームでの戦いになって、99年に1-1、0-0、0-0という3引き分けが1回あっただけで、あとは決着していました。
菊地 それにしても、日本代表は人気あったよね。今日は黄色い声援がすごかったな。
粂田 6万5856人って観客数は、記録上も結構いいところまでいってますよね。
清水 前日まではチケットが多少余っていたみたいなので、ジーコ時代ほどまではいかないけど、かなり盛り返してきている感じですね。
菊地 若い子が多かったよね。
清水 ファンが入れ替わってますね。
粂田 長友佑都の人気がすごいですね。長谷部誠よりも、今は長友なんですかね?
菊地 どっちもベストセラー作家ですから(笑)。さあどうですか、この2戦は。3-4-3というシステムに焦点が当たっていましたが……。
粂田 テーマがあった分、見どころがたくさんありましたね。
菊地 そういうシステム論が好きな人は、そっちで楽しめたし、お気に入りの選手がいる人はそっち方面でも楽しめた。
粂田 そうですね。システムがどうしてうまくいかなかったのか、帰りの道すがら、友だちと話し合える、そんな楽しみがあったんじゃないですか。
菊地 でもザッケローニ監督は、点が入らなかったんで、記者会見ではだいぶ取りつくろう感じの発言が多かった気がしましたけど。
清水 今回はちゃんとしたチームが2つ来たって感じがしますね。どちらも組織がしっかりしていたから、点を取るのはなかなか難しかった印象ですね。
粂田 本当に勝ちにいくんだったら、3-4-3でやるということを、いわずにやったほうがよかったんじゃないですかね。公表することで、相手は事前の対策がたてやすいですから。
清水 でもあの選手を出すぞとか、システムはこれでいくとか、明言する監督ってたまにいるじゃないですか。ザックのほかにも、モウリーニョとかやりそうな感じがするけど。あれは何なんですかね。
粂田 相当な自信があるとか?
清水 それか、さあ対応してください。これも練習ですから、ということなのか。
菊地 選手を事前にいうのは、ファンがたくさんいるからとか。
清水 営業か。まあ今回ザックは選手をいわなかったですから、システムだけ。
菊地 まあ、とにかく好きなんだね、このシステムが。
粂田 何とかやりたいんですね、3-4-3を。でも、ペルー戦よりはよかったんじゃないですか。
菊地 どこがよかった?
粂田 3バックの両サイドが、ビルドアップに参加しようとする意識が強かったですよね。あと本田圭佑が引いてポストに入ったときには、内田篤人が迷いなく前のスペースに出て行くところとか、サイド攻撃にはいいところがありました。ただ伊野波雅彦と吉田麻也のビルドアップのタイミングがちぐはぐだったので、そこをうまくやったら、もっといいサイド攻撃ができたかも、とは思いますね。
小池 自分は3-4-3のシステムは、個人的に好きか嫌いかっていったら、あまり好きじゃない。長友と内田はDFラインの前のポジションという感じじゃないんだよね。3-4-3の「4」のサイドなら、もうちょっと攻撃的な選手を置いたほうが好きかな。やっぱり4バックのほうが、長友も内田もやりやすいんだろうなって思う。後ろから勢いつけて、エイヤッて行ったほうが、長友なんかはタイプ的に合ってるかな。
清水 長友は特にそうですね。
小池 長友はタイプ的にブラジルの4バックの左(笑)。
清水 「ロベルト・佑都」みたいなイメージですね(笑)。
菊地 岡崎慎司との絡みもあるしね。岡崎は本田のようなプレーはできないわけで、そうすると、長友は孤立しちゃう部分はあるのかな。
小池 だけどいろいろなシステムを経験することによって、元の4-2-3-1に戻ったときに、「超回復」みたいなことが期待できるかもしれない。その辺は当然、監督の頭に入ってるんじゃないの?
菊地 3-4-3はサイドとバイタルエリアにフリーの選手ができるというのが、このシステムのメリットだと、ザッケローニ監督がいってましたが。
粂田 相当選手たちが頭を使わなきゃいけないシステムですよね。例えば、3人のDFで1人のFWを見るような状況はいけないわけで。
菊地 そう、余ってるんだったら前に行けっていうこと。
粂田 それでサイド攻撃のビルドアップに3バックの1人が参加しようとしたときに、守備面で見るべき相手の1トップが自分の前にいたら、それでも前に上がっていいのか。もしそうした場合に、残りの2人がスライドしたら、DFラインのバランスは明らかに崩れちゃう。選手は周りの状況を常に意識して、頭をフル稼働して動かなくちゃいけない。
菊地 監督がいっているほど、スムーズにはいってなかった感じですね。遠藤保仁と長谷部のところも、下がってさばいて後ろが余っちゃって、なかなか前にボールを運べないシーンが結構あった。チームの心臓部の彼らも、もう少しいろいろな状況での位置取りを考えないといけないでしょう。おそらくこれは、今後もっと練習しないとこなせないよね? 短い活動期間の中でマスターできるのかな?
粂田 8月の韓国戦ではたぶん4-2-3-1でいって、試合中に変えてみたりという感じになるのかな。
清水 3-4-3を韓国戦で試したとしたら、えらいことになりますよ。チェコは後半、意識的に3-4-3のような形にして、日本の一人一人に選手をぶつけてきたりして、日本がカバーリングできない状況を作り出していました。ただ、チェコはスピードがないから、こちらが体を当てておけば裏を取られなかったんですけど、韓国にそれをやられたら裏を取られる可能性が高い。そこで3-4-3は簡単に打ち破られそうな気はしますけど。
菊地 その辺のスイッチがうまくいくかですかね。
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