09年12月27日(日)/13:33キックオフ/大阪・長居スタジアム/観衆2252人/試合時間90分 |
| FC東京U-18 |
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広島ユース |
重松健太郎(前半26分)
三田尚央(後半35分) |
得点者 |
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立ち上がりはがっぷり四つの展開だったが、26分に⑩重松健太郎がロングFKをブレ球で決めて、FC東京ユースが先制。すると、36分に広島ユースDF森保翔平が退場してしまう。これで流れはFC東京U-18に傾くかと思われたが、広島ユースが猛反撃。しかし、ゴールに届かず、80分にFC東京U-18に2点目が入って万事休す。FC東京U-18が優勝を果たした。 |
ジャッジがもたらした不運
それに屈しない好ゲームに拍手 |
Jユースサンスタートニックカップのファイナルは、決勝に相応しい激しい戦いが展開されたが、審判のジャッジが試合を大きく左右させてしまった。そのジャッジは1-0、FC東京U-18がリードしている状況で起こった。36分、センターサークル付近でFC東京U-18FW⑩重松健太郎と、広島ユースDF⑰森保翔平が接触。イーブンなプレーに見えたが、主審は⑰森保のファールを取り、イエローカードを提示。⑰森保は5分に1枚もらっていたため、退場となってしまった。
「あのプレーがファールを取られてしまうと、もう接触プレーなんてできない」と、広島のチームの関係者が口にしたように、そこまで悪質なプレーでもなく、イエローが出るようなプレーではなかった。こうしたシーンは、この試合に限らず、今大会を通じて多々見られてきた。そして日本一を決める決勝戦でも起きてしまったことで、大会に大きく水をさしてしまった。
しかし、ここから広島ユースの選手たちが、こうしたマイナスの雰囲気が漂っていたスタジアムを一変させるほどの素晴らしいパフォーマンスを見せた。「10人になったなら、『面白い、やってやろうぜ!ぶっつぶれるまで走り切ろう』と声をかけました」と、森山佳郎監督のげきを受けた選手たちが、1人少ないハンディを感じさせない動きと流動性で、FC東京U-18を押し込んでいく。
FC東京U-18の強力攻撃陣を前にしても、3バックを崩さず、1トップの⑪砂川優太郎、MF④宮本徹、⑩大崎淳矢、22早瀬良平が、⑦中山雄登と⑧茶島雄介のダブルボランチの巧みな配球をベースに、フレキシブルに動いて、DFラインのギャップと裏に、矢継ぎ早に飛び込んでいく。後半は⑪砂川に代えて、怪我で今大会はこれまでベンチ外だったFW23井波靖奈を投入。すると23井波がターゲットマンとなり、深い位置で起点を作ると、落ちることのない運動量で、大崎ら2列目が果敢に飛び出していった。
FC東京U-18も時折鋭いカウンターを見せ、⑩重松、FW⑨山口潤、MF⑱山崎直之が果敢にペナルティーエリア内に進入するが、広島ユースの⑫越智翔太、②宗近慧、後半から投入された⑥浅田裕史の3バックが、体を張ってフィニッシュまで至らせない。
流れは完全に10人の広島ユースにあった。後半22分には、⑥浅田裕史が⑦中山とのワンツーから抜け出してGKと1対1になるが、ループシュートは枠の外。33分には左CKから、中央で23井波がフリーで合わせるが、これもバーの上を越えていくなど、再三チャンスを作れど、モノにできない。
そうこうしているうちに、35分。FC東京U-18が広島ユースの一瞬のすきを突いて、右へ展開。フリーで受けた⑭三田尚央が、出てきたGKのタイミングを外す、技ありのゴールを決めた。広島ユースの勢いを止めるには十分すぎる一撃だった。ようやく落ち着きを取り戻したFC東京U-18が、その後の広島ユースの攻撃をいなし、完封勝利で2年ぶり2回目の優勝を手にした。
決勝トーナメントを4-1、7-1、5-1と制し、ファイナルも2-0で完封勝利を飾ったFC東京U-18の戦いぶりは素晴らしかった。個々の能力で他チームを上回っていたのに加え、組織としてもよくかみ合っていたのが優勝の要因だろう。
それでも、この決勝に関しては、広島ユースの10人になってからの出来を見ると、11対11の勝負が見たかった。それだけに、主審のジャッジが残念でならない。ただ、これで彼らの戦いにケチがついたわけではない。FC東京U-18も、広島ユースも胸を張って、それぞれのサポーターが待つホームタウンに帰ってもらいたい。
FC東京U-18・倉又寿雄監督
ハーフタイムにもいったが、相手が10人で、もし自分たちが逆の状態だったらどうするかを考えた。後半は広島の勢いが上回っていた。1トップの選手(井波)と、10番(大崎)を軸に、7番(中山)、8番(茶島)がうまく関わっていた。あそこを捕まえ切れなかった。2点目を取るまでは広島ペースだった。2点目は本当に大きかった。あの状況で三田が周りをよく見て、GKの立ち位置をよく見て、シュートを打てた。彼の特長が出たゴールで、得点王が取れた要因ですね。今年のチームは、始めのころは3年生が昨年ほどのまとまりがなかった。なので、一人ひとりに対して、いろいろ話し合いました。
FC東京U-18・⑱山崎直之
周りを意識しながら、いかに自分が点を取れるか、ポジション取りを意識しています。バランスを見て、そのときにいちばんいいポジショニングをしているつもりです。今大会はゴールこそ奪えませんでしたが、三田と重松が調子いいので、彼らを生かすことを考えました。年森(勝哉)とは3年間ずっと一緒にコンビを組んできたので、やりやすい。年森は走ってくれるので、僕は様子を見ながら、シンプルなところはシンプルに、バイタルエリアでは積極的に仕掛けることを意識しました。
広島ユース・森山佳郎監督
最後の試合で気持ちをこめて戦ってくれた。10人でもこれだけ戦ってくれた。相手はこんなにボールを回された経験はなかったはず。ボールを動かして、人もボールもどんどんゴールに向かっていくサッカーをした。選手たちは誇りを持っていい試合。ベンチから見ていて、「こいつらはすげーな」と感心してしまった。彼らは優勝よりも大きなものをつかんだような気がします。 |