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トップマッチレポート>AFCフットサル選手権2008プレビュー[1]
Match Report マッチレポート
2008/5/14

AFCフットサル選手権2008プレビュー

杉浦文哉(フリーライター)、菊地芳樹(本誌)、北健一郎(本誌) 構成

タイでAFCフットサル選手権を戦っているフットサル日本代表は、グループステージを3連勝し、グループBの1位で準々決勝進出。15日に、ワールドカップ行きをかけてキルギスとの決戦に臨みます。今回はそんなチームの現状を伝えるレポートとして、3月のスペイン遠征から、国内で行われた壮行試合、ウクライナ戦の模様を、対談でお送りします。


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STRIKER DX名物 対談レポート
ウクライナへ逆転勝利で
チームは上向きに

菊地 今回のAFCフットサル選手権に向けて、チームは今年に入ってまず2月に国内合宿を行ってから、3月にスペイン遠征を行いました。世界ナンバーワンのスペイン相手にはこっぴどくやられまして(0-5、0-3。3戦目はU-21代表に2-4)、そのやられっぷりを杉浦さんは取材に行かれたわけですけど……。どんな感じだったんですか?

杉浦 結局、相手にされてなかったというか……。スペインもこの試合の1週間後にセルビアとのワールドカップ予選が控えていて、それの準備という面もあったんですけど。でも日本がドン引きしちゃったために、スペインが回してガンガンシュートを打つ展開で。スペインとすれば全然怖くなかったでしょうね。点差的には言うほどのことじゃないんですけど、内容としては、日本は何も試すことができなかった。
  例えば攻撃も、センターラインを越えたあたりまでは、スペインもそんなにボールを取りにこなくて、普通に回せるんですけど、そっから先になるとミスが出る。ゴールクリアランスも、出しどころがないとすぐロングボール投げて、稲田祐介が1人で走って追うと。でもスペインはそこにしか来ないってわかってるから、2人で行って絶対に潰してしまう。それで、稲田が戻ってきて、じゃあまた守備っていう繰り返し。
  だから本当に何しに行ったかわからないっていうか。仮に失点が多くなったとしても、攻撃を試す部分などはあったんじゃないか。そういう意味では、不完全燃焼だったわけです。

菊地 そもそも何でスペインだったんだろう? そんな感じになることは、ある程度想定できたわけで。

杉浦 たまたま向こうがその期間空いていたっていうのは、多分あると思うんですけど。でも結局、日本としては、仮想イランあたりの相手を考えると結構、国が限られちゃうんじゃないかとも思うんですよ。

北  僕が推測するには、スペインでプレーする日本人選手3人(鈴村拓也と小野大輔と木暮賢一郎)のスケジュールがタイトじゃないですか。その中でチームに合流することを考えると、スペインじゃなきゃいけなかったのでは? だから、今回の目的としては、対戦相手のレベル云々よりは、チーム内のコミュニケーションを取るみたいな感じだったのかもしれないですね。

杉浦 3人は3連戦のときはいたんですけど、その前の合宿のときはいなかったですね。やはりそのくらいスケジュールが厳しいんです。日本は毎年ヨーロッパ遠征をやってるじゃないですか。フランス、ポルトガル、そして今回のスペイン。必ず1回行って、フルメンバーでやりたいっていうのがあると思うんですよね。

菊地 さて、そのスペインに完敗したこともあって、あまりチーム状態も良くないっていう話を聞きつつ、今度はウクライナとの2連戦だったわけです。1戦目はどんなゲームでしたか?

北  1戦目(0-3)は、フィジカルトレーニングを厳しくやってるっていうのを聞いていたんで、こんなもんなのかなという想いと、こんなんで大丈夫かな? っていうのが、交錯しましたが。まあ、1戦目はこんなものだろっていうのは、強かったですね。毎年の壮行試合の流れとして、1戦目で試合感取り戻して、2戦目は東京にきてお客さんが多い中で、ちょっとハッスルして何とか内容がいい形になって、終わるっていうのがありますよね。それを見続けてきたんで、今回も典型的なパターンという感じでしたね。
  ただ1戦目に関しては、立ち上がり、ウクライナ相手に引き気味に入った。日本は立ち上がりのところで受けに回っちゃうと、その後のプレーも消極的になっちゃう傾向があるんですよ。その点で、日本は待ちの姿勢よりも、自らボールを奪いにいく姿勢のほうがいいのかなとは感じましたね。

杉浦 2戦目なんか、ウクライナは完全に立ち上がりに浮き足だっちゃったじゃないですか。日本は他の国からスピードとテクニックがあると言われる。だったらスピードを生かして、相手を自由にさせないようにやって、主導権を握っちゃったほうがいいんじゃないかと思いますけどね。

北  プレッシングをずっとやる必要はないと思いますけどね。猫だまし的に、最初に相手にオッと思わせたほうが、あとあとのゲーム展開でも精神的にも優位に立てるっていうのもあるだろうし……。

菊地 まあ、でも2戦目に勝てた(2-1)のは大きかったよね。精神的にも。

杉浦 2点とも似たような形でしたね。サイドの高い位置にアラ、ピボが入ってそこにボール当ててから、ゴール前へ入れる。U-21スペイン代表相手にゴールしたときも、同じ形だった。これは選手たちの中で、結構浸透しているのかなって思います。

菊地 日本のシュートの威力のことを考えた場合、やはりゴール正面から打てる形を作らないといけない。そのためにああいうお膳立てはすごく必要だよね。ただ、やはり日本は決まりそうなシュートを打てる状況になるまで、ウクライナと比べるとものすごく手間がかかる! まあ、しょうがないんだけどさ。

杉浦 スペイン代表監督にも、シュートレンジの狭さと精度の悪さは指摘されてましたね。日本では本来なら鈴村がミドルシュートを結構打つんですけど、足をケガしていて打てなかったのもある。ただでさえ数少ないところだから、余計にそう感じちゃったのかなという気はしますね。

菊地 2戦目は岸本武志が決勝点を取ったじゃない? それは面白い現象だなと思って。彼のように、代表ではセカンドセットに出てくるかこないかの選手が、試合を決めるようなことってこれまであまりなかった。彼自身もあんな3人目の動きして、一番前まで出ていって、シュート決めるなんてシーンをここ最近は見たことなかったし。何か代表でも自分の居場所がわかってきたみたいな感じがあるよね。

杉浦 ある選手が言ってたんですけど、今の日本に足りないのは、後ろにいながらもある程度の守備とある程度のパスさばきができる選手だと。それに近いのが、岸本と豊島明。あまり目立ってなくて、意外にっていったら失礼ですけど、彼らは重要なんだよと。彼らが生かせるような試合展開になれば、もっとよくなるんじゃないかっていう話をしていて、2戦目などは正にそういうパターンだった。決勝点のシーンは2人が一緒に出ていて、豊島が稲田にパスを当てやすいように、岸本が相手を引きつけているのがわかって、その後の展開が見事にはまった。今までは海外組3人+αのところだけしか、コミュニケーションを取れなかったところが、他の選手たちも取れだしてきている。それがもっと深く広くなっていけば、もしかしたらいいチームになるのかなと思います。

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