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トップマッチレポート>プリンスリーグ2008 対談レポート 第1回
Match Report マッチレポート
2008/5/11

プリンスリーグ2008 対談レポート 第1回

安藤隆人(サッカージャーナリスト)、菊地芳樹(本誌) 構成

各地域でプリンスリーグがスタートし、ユースサッカー界も新シーズンが本格的に動き始めました。今回はそのユースサッカー界を実に精力的に取材している、安藤隆人氏を迎え、今年の現状をレポートします。


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STRIKER DX名物 対談レポート
変わり始めた
春のフェスティバル事情

菊地 ユース界も新シーズンが始まりましたね。現在はどこも選手やチームの見極めの時期かと思いますが。今回は安藤さんに、今年の注目チームや注目選手を教えてもらおうかなと思っています。で、最初にどこを見てきましたかというのを聞きたいんですが……。

安藤 今年に入ってからは、まず沖縄県の新人大会を見て、それからカタール国際に行きました。帰国して鹿児島で行われた九州新人大会を取材しまして、その後に大垣市長杯、イギョラ杯、中京フェスティバル、そしてF・マリノスカップ。一応、それだけ行きました。

菊地 大垣市長杯とイギョラ杯っていうのは、もう、昔からよく聞く大会ですね。イギョラ杯は何度か取材にいったことがあるけど。

安藤 そうですね。イギョラ杯、FBS杯、大垣市長杯が、いわゆる春の三大フェスティバルって言われてたんです。ところがまず、FBS杯がなくなって、サニックス杯にとって替わった。両者は同時期にあったんですが、FBSはフェスティバルをやらなくなって、それでサニックス杯が以前のFBS杯のようになったと。だから、今、三大大会の1つは、サニックス。

菊地 サニックス杯って、同じ福岡なんだよね?

安藤 グローバルアリーナっていうところが、企業のサニックスが持っている敷地で、そこに人工芝グラウンドが1面、天然芝が4面、サッカー場が1面、陸上競技場が1面だったかな。そこに九州地区のチーム中心に集まって、U-16日本代表なんかも参加してやるのがサニックス杯です。
  大垣市長杯は、元大垣工業監督の澤藤忍さん(今年から岐阜工へ赴任)が中心となって開いた大会です。イギョラ杯は、東京朝鮮を中心にやっていたんですが、最近、2軍チームの参加が増えています。ちょっと権威が落ちてきちゃって、二大大会になってきている印象はありますよね。

菊地 今年は「F・マリノスカップ」という言葉をすごく聞きましたね。いろんな方が取材に行かれたみたいで。この大会については?

安藤 これは今回が第1回となっているんですが、昨年、みなとみらいにマリノスタウンができた完成式典として、高校チームを集めてフェスティバルを開いたんですね。そのとき関係者の方に聞いた話では、その1回限りということだったんですが、やはり今年もやろうということになって、今回、正式に第1回F・マリノスカップとなりました。

菊地 これは、結構大きくなりそうな大会なんですか?

安藤 そうですね。というのは、クラブにすごくメリットがあると思うんです。例えば、今G大阪にいる水本裕貴が、高校時代無名だったのになぜ千葉に入れたかというと、クリスマス杯っていう千葉が主催している大会があって、そこに選手権直前のチームや、選手権に出られなかったチームも参加するんです。で、そこで彼は発掘されたという経緯があるんですよ。
  広島は今、吉田杯というフェスティバルをやっています。広島の吉田グラウンドにいろんな高校を集めてやることで、クラブとしても新しい戦力を見ることができるわけです。プロのチームがハードを提供して高校生チームを集めることで、スカウティングをしてしまうという。しかも、自分たちの下部組織と試合をすることで、実力も測れるというわけですね。

菊地 じゃあ、今後はそういうハードがあるところが、何かと有利になっていくね。

安藤 今はね、学校がそういうのをやるんですよ。例えば、人工芝グラウンドがある高校が中学のトレセンをやったりだとか。結局、ハードがあるところは、それを生かして、選手の発掘などいろんなことができるわけです。

菊地 高校生の春休みって、そう長くはない。大体2週間弱ですか? そこでユース代表の活動もあって、強豪チームは選手が揃わないでしょ? その中どうやりくりしてフェスティバルに参加するんですか。例えば大会を掛け持ちしているところなどはあるんですか。

安藤 今回はイギョラ杯と大垣市長杯の日程がかぶっていたんですよ。でも帝京は両方に出ていますね。その辺りは結構フレキシブルというか。
  フェスティバルで僕が一番重要だと思うのは、指導者同士の交流や情報交換ですよ。なぜ高校サッカーでフェスティバルが実現したかといえば、やっぱり指導者が一緒になって強化をしようと、自主的に立ち上がったからで。プリンスリーグだって、元はといえば高校の指導者たちが動いたのが始まりですよね。
  だからそこですよね。僕もフェスティバルに取材に行くと、よく指導者の方が飲みに連れていってくれるんですが、そこで集まった方たちでいろんな交流、意見交換が行われています。そういうのがすごく重要だし、これが今の日本のユース年代を支えていると感じますね。だからJユースの監督さんも、やっぱりそういう輪に入っていかないといけないかなと思います。

菊地 あんまり入っていかないんですか?

安藤 そんなに多くはないですよね。

菊地 大会には出てるんでしょ?

安藤 出ているチーム自体が少ないですよね。フェスティバルは、もちろん選手たちの戦いも重要ですけど、やはり指導者が集まって、話すことがすべてのものに通ずるといった感じで、大切な部分だと思うんですけどね。

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