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菊地 日本もこれぐらいうまくいったのは珍しいんじゃない?
清水 やはり前回のボスニア・ヘルツェゴビナ戦後の対談でいったとおり、セットプレーが決め手になりましたよね。これがパスを回す日本サッカーの理想系。ゴール近くでファウルをもらう回数が増えてきますからね。ただ、もうちょっとクロスから得点できないものかと。最近クロスからゴールって、ほとんど決まってないんじゃないですか?
菊地 そうだね。久しく見てないねぇ。
小池 あれだけゴチャついてるとスペースもないし、そこへ頭一つのピンポイントで合わせる精度もないからね。
菊地 あ、ファーが空いてる! なんて手を挙げてるときでも、なかなかそこにクロスが上がることはなかったね。まぁそこはあきらめちゃいけないんだろうけど、そんなもんだと思うよ。見せかけだと思うんだ、外から攻めてクロスからゴールすることを計算に入れるのは。
清水 うーん、パスならピンポイントで合わせるのになぁ。なぜクロスだと適当に見えるんだろう。
菊地 逆にいえば、遠藤や中村憲剛がクロスを上げるような展開づくりを考えてもいいかもしれない。クロスを上げる人が内田篤人や駒野友一で、今困ってるわけでしょ? だからそこに遠藤や中村憲が来るようなパス回しとか、そういうことは考えてもいいんじゃないかなと。
小池 岡田さんは、サイドバックが上がったときに遠藤や中村憲が横でサポートするような形になってたんだけど、そこで彼らが前へ抜け出せば、サイドバックのマーカーも裏へ意識がいくわけだから、もうちょっとクロスを上げやすくなったんじゃないかといってた。
菊地 なるほどね。
小池 一応、サイドから得点を取りたいのは間違いないってことだね。
清水 クロッサーは相手に合わせるようなクロスしか蹴ってないけど、もっとGKとDFの間に向かって、「ここに飛び込め!」というような強いボールを蹴ってもいいと思うんですけどね。なんかフワッと上げているばかりで、シビれるような攻撃的クロスが見られない。
小池 内田や駒野ではないんだけど、遠藤が早めにDF2人の間にクロスを入れたじゃない? 播戸竜二が走り込んだやつ(後半39分)。
清水 あ~あれはシビれましたね!
小池 時間をかけると相手に引かれちゃうんだから、あーいうボールを早めに入れるのもアリかもしれないね。
菊地 でもパス回し全体では、いつもならスタンドから見ていると、「あ~、あそこに入れればいいのに!」って思うストレスがあったのに、今日はそれが少なくて良かった。やっぱりアグレッシブに戦ってるように見えるよね。
清水 たしかに。回すパスワークから、攻めるパスワークに変わっているような雰囲気はありますよね。
小池 パスでいえば、今日は大久保がポイントかなって思った。他の選手はボールを失わないように丁寧なパス回しをしているけど、大久保はちょっと適当に映るフリックとか、全然合わないのに軸裏でピュッと蹴ったり。でもあーいうプレーをやらないとさ、相手は混乱してこないよ。
菊地 変化ですよね。ワンタッチでやってみたり。
小池 高原直泰に通したパス(前半15分)とか、山瀬功治がアウトにかけて、ちょっとフカしちゃったシーン(前半42分)とか、両方とも大久保を経由してたと思うんだけど、あーいうのがすごく効いていると思った。小学生が真似したら、コーチに怒られるようなプレーかもしれないけど、「アレ?」って思わせるプレーをやってほしい。
清水 大久保って、良くも悪くもチームに染まってないんですよね。リスクを恐れずにプレーしているので、いいときはチームのアクセントになる。ただ後半に交代するときは、逆に悪いほうが出てしまって、リードしているチームのパス回しのブレーキになってしまっていた。こういう選手は1人、意識的に使っていくべきですね。
菊地 得点も取ったしね。これから厳しい戦いもあるけど、何より得点したのは良かったよね。
小池 その得点の場面だけどさ。ボスニア・ヘルツェゴビナ戦のとき、オレ、いったじゃない? パスばっかりじゃなく、ドリブルをってさ。ちょっとイヤらしい話だけど(笑)。山瀬が左から仕掛けて1人抜きさったからゴールにつながったわけだよ。パスワークを主体にしているからこそ、ドリブルがアクセントになる。
菊地 タイもさ、ポンポンとパスを回されているから食いついてくるよね。何とか足に引っかけてやろうと。そうやって前に出たところを、逆に山瀬が抜いた。ロビーニョふうの、「山瀬も柔らかいじゃん!」っていうドリブルだったね。
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