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トップマッチレポート夏の5大会 マッチレポート>adidas CUP 2007 U-15準決勝 東京Vジュニアユース-柏U-15
Match Report マッチレポート

今年もやります! ジュニア、ジュニアユース、ユース 夏の5大会 マッチレポート

2007/8/19
adidas CUP 2007 第22回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会
準決勝 東京ヴェルディ1969ジュニアユース-柏レイソルU-15
清水英斗(本誌) 取材・文

8/18(土)/14:00キックオフ/福島県・Jヴィレッジスタジアム/観客472人
東京ヴェルディ1969ジュニアユース 3(0-1、3-0)1 柏レイソルU-15

得点者
(東)キローラン、南部、高木 (柏)山嵜
ゲームのあらすじ
先制したのは柏だった。前半13分、GKのキックミスをMF⑨熊谷達也がインターセプトし、中央に送ったクロスをFW⑭山嵜駿がヘディングで流し込む。その後、東京Vは圧倒的に攻めつつもゴールを奪えなかったが、ついに後半11分、DF④キローラン木鈴がCKをヘディングで決めて待望の同点ゴールを決める。そして後半35分には、交代で入ったFW⑱杉本竜士のドリブル突破からMF⑤南部健造が右足シュートを叩き込んで逆転。終了間際にも1点を追加した東京Vは、攻撃的サッカーを見せつけて決勝に名乗りを挙げた。

「チームとしての完成度は低いはず
せいぜいグループ戦術までしかやらないから」

非常に見ごたえのある、素晴らしい試合だった。

人もボールも動くサッカーでピッチを駆け回る東京V。それに対して柏はフィジカルの強さを生かして、リスクを避けつつ素早いカウンターを仕掛ける作戦で立ち向かう。敵のミスを突いて柏が先制したことで、試合は1点を守り切ろうとする柏と、それをこじ開けようとする東京Vという展開で進んでいった。

準々決勝でガンバ大阪ジュニアユースを倒しただけあって、東京Vの個々のレベルは非常に高く、躍動感あふれるビルドアップは他のチームとのレベルの違いを感じた。バイタルエリアまでの主導権は完全に東京Vが握っていた。

ところが、平均身長で東京Vよりも3cm高い柏は、サイドを破ったクロスボールもすべて跳ね返してしまう。さらに中盤のパスミスをカットするとすぐにカウンターを仕掛け、東京Vがやられたくないと思っていることを全て実行した。

柏の運動量が落ち始め、プレスが機能しなくなってフィジカルの強さが生かせなくなった後半途中まで、柏の作戦はほぼ完璧に進んでいた。

印象的だったのが後半のキックオフ。
柏のマイボールで始まったのに、誰もいない東京Vのコーナーフラッグ付近に蹴り出し、東京V陣地でのスローインで始めようとした。柏は勝つためのチーム戦術を徹底していた。

両チームの方針はまさに対照的といえる。

「チーム戦術の練習をしない」(東京V・冨樫剛一監督)と語るとおり、東京Vはすべて選手の自主性に任せ、それぞれの判断でプレーさせている。選手たちもそれを理解しているようで、「一歩遅れて入ってこい」「タイミングを合わせろ」「1人下がれ」という頻繁な指示をお互いに出し合っていた。

「ウチはチームとしての完成度は低いはず。サイドバックは無茶苦茶に上がるし。ウチでは個人練習か、せいぜいグループ戦術までしかやりませんから」(冨樫監督)と言っているが、東京Vの一つ一つのプレーには確かな意図が感じられ、彼らが考えながら走ったサッカーは、最近僕が取材した試合の中でもナンバー1に輝くほど清々しく、エキサイティングに感じられた。

「僕がいちばん意識しているのは、プロになったときに困らない技術を教えておくことだけ。だから相手の研究は一切しませんよ」(冨樫監督)

この辺りは、クラブの事情によっても考え方は違うのだろう。
ただとりあえず、今後東京Vから面白そうなサッカー選手が生まれそうな雰囲気はある。

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