
浅田 田嶋幸三(日本サッカー協会専務理事)さんが、試合後に「決勝戦らしい試合だったけど、どちらもプロ予備軍なのだから、そういった格みたいなのを見せてほしかった」と言っていた。Jの下部組織って、選手のアベレージが高い分、いいサッカーができちゃうから、そこに収斂してしまうというか。高校サッカーだと、さっき言ったバカ蹴りがあるだけに、それを何とか前線で拾って、1人で何とかしようとして、そんなFWが目立つわけだよね。でもクラブではそういう目立ち方、育ち方をする選手は出てこない気がするね。
菊地 何か見ていると、1人1人が楽できるサッカーに見えますよね。そこで本当に選手は育っているのか。これは難しい問題ですね。
浅田 やっているサッカーはすごく洗練されているよね。この部分でスゴイなって思うけど。でも、コイツはすごいといった選手は見えてこない。みんなうまいんだけど。
菊地 昨年もそうでしたけど、この準決勝、決勝で、「選手たちが緊張した」というコメントがあったんです。でも、仮にも日本のトップにいる彼らレベルが、この程度の舞台で緊張してほしくないですよね。
今回準決勝は1114人と1519人、決勝は2252人入りましたが、準々決勝までのJヴィレッジでの試合は、どれも100人程度。これはほとんどが親、親戚、関係者ですよね。まあ、こういう大会で一般の人がたくさん見られる舞台作りって難しいんでしょうけど、例えば下部組織のチームって、Jリーグの前座で試合ができたりとかってないんですかね?
浅田 それって、前座だけ見たい人もJリーグのチケットを買わなければいけないのかとか、いろいろ面倒なことがあるらしくて、なかなか実現しないんだけど。でも、それってアリだよね。
菊地 例えばヨーロッパ各国だったら、ユースレベルだと、もうホーム&アウエーのリーグ戦が完全に確立されていますよね。まあ、観客は少ないんだろうけど。
浅田 だからさ。完全にはできなくても、例えばダービーで売っている試合のときは、必ず前座をやるとかにすればいいんだよ。何万人の観客でプレーできるからね。
菊地 やっとリーグ戦が板についてきたところですけど、これからはさらにいい経験ができる環境へのステップアップが課題になりそうですね。やっぱり、誰も見ていないところでリーグ戦やっても、寂しいですもんね。
浅田 それに衆人環視の中でということでいえば、レフェリーにも好影響があるよね。
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