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トップマッチレポート>北京オリンピック 最終予選 U-22日本-U-22サウジアラビア[3]
Match Report マッチレポート
2007/11/23

北京オリンピック2008 最終予選

小池正人(本誌)、菊地芳樹(本誌)、北健一郎(本誌)、清水英斗(本誌)
見事、日本が北京オリンピック出場権を獲得! ということで、今回は現場で取材した本誌記者4名の対談レポートをお届けします

STRIKER DX名物 対談レポート
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個々の出来

菊地
個人的な部分で一つ気づいたのは、本田のクロス。キックのタイミングがまちまちじゃない。だから、ゴール前につめる人は入りやすいと思う。逆に水野みたいに、切り返して切り返して、みたいのだと、ゴール前の人がノッキングして、合わないんじゃないかなあ。


確かに、敵にブロックされても何でも、同じタイミングで蹴ってましたね。

菊地
だから、ベッカムに似てるな、と思って見てた。よく「クロスが合わない」とかいうけど、本田は、ずっとこのタイミングでのクロスを貫いて、あとは中の人が工夫するっていうのも、一つの手なんじゃないかな。

小池
選手個人ということでいえばボランチの2人、青山敏と細貝はよく頑張った。まあ、攻撃面では物足りなさもあるけど、この2人のところでよく止めていた。

菊地
「二の足、三の足」もよく出た。ボランチのところで敵に入れ替わられるように突破されるとピンチになるんだけど、そんなシーンは全くなかった。

小池
それと、前半で触れておきたいのは、41分のビッグチャンス。本田が左からクロスを上げて、李忠成と青山敏2人がファーでフリーになったんだけど、李がヘッドをフカして外した。あれは、下にビシッと叩けなかったかなあ。オレらが学生のころは、「ヘディングシュートはゴールの中の地面を狙え!」なんてことを、よくいったもんだけど……。

菊地
下に叩いたら、GKに当たりそうだったから、ニア上を狙ったんじゃないかな。

小池
でもね、卓球部だったしビリヤードも結構やり込んだ経験がある自分にいわせると、左サイドから左足でカーブをかけたクロスに、自陣方向から走り込んできてフワッと合わせたら、右上へ飛んでっちゃうのは当たり前。だって、ボールがそういう回転なんだから。体勢的には、後ろにいた青山敏のほうが良かった。ボールを正面からとらえられる位置にいたからね。

菊地
スミマセン、その「回転話」、卓球部の人じゃないとワカリマセン(笑)。

北、清水
うん、うん!

小池
わかった、じゃ今度みんなで卓球やりにいこう。そうしたら回転によってボールがどうはねるかわかるから。

清水
ただ、あの一連のプレーでは、クロスにいく前に、シュートを打てるチャンスがあったと思うんですけどね。最近、イングランドの担当になってプレミアシップの試合をたくさん見ているせいか、「ココはシュートだろ!」っていうシーンが、他にもすごくいっぱいあった。

菊地
たしかに、ヨーロッパだと、遠めでも角度がなくてもシュートを打って、こぼれ球につめるっていうゴールシーンが多いよね。
それと、もうちょっと直接狙える位置でのFKのシーンを見たかった。右のペナルティーエリアの外くらいから、本田のFKがあったけど、試合を通してもそれくらい。


あの立ち位置からして、ニアに狙ったんですかね?

小池
ワンバウンドしてGKに取られたけど、でもカーブというか、縦回転で落とそうっていう蹴り方に見えた。

菊地
個人的には、立ち位置見ただけで「なんだよ、無回転じゃねぇのかよ」ってガッカリしてた。立ち上がり、早い時間帯だったし、ここは一発本田が無回転で狙って脅しとくっていうのも、アリだったんじゃないかなあ。


セットプレーでいえばキッカーの柏木。あんまり精度がよくないと思うんですが、なんでずっと蹴らせたんですかね。例えば、右サイドのを本田が蹴ると、左の自分のポジションまで戻るのに弊害があるからなのか、とか考えたんですけど。

菊地
本田は、身長があるから、中で合わせる役のほうなのかも。それと、柏木は、ひょっとしたらキック力がないのかも。鋭いボールは、蹴れたとしても、ニア限定かもしれない。


それから、守備では水本裕貴と青山直の2人の名前を挙げておきたい。終わってみて、もしこの2人がいなかったらどうなってたことか、というくらい、この2人は欠かせない存在だったと思う。

小池
いつの時代、どの世代にも、アジアレベルでなら、対人に強くて、気を利かせてカバーリングもできたりっていうトップクラスのセンターバックが、必ずいる気がするよね。

菊地
日本はフィジカルが弱いっていわれつつ、フィジカルに特長を持ったセンターバックは、確かにいる。

一同
うん。

菊地
青山直って、ものすごく身体能力が高いっていう話を聞いたこともある。

小池
ずっと日本は「中盤天国」みたいなこといわれてきたけど、むしろ中盤にいい選手がいなくなってきちゃった。いわゆる「ファンタジスタ」みたいな選手も、じゃあ今のJリーグで誰? っていわれて、すぐに名前が挙がらない。


いないですね。

小池
オリンピック代表にしても、別に柏木を悪くいうつもりはないんだけど、中盤の2列目は1人みたいなシステムの中、予選の最後は彼が不動のレギュラーみたいな感じだった。中田英がいて中村俊輔がいて……っていうころのタレントの層に比べると、明らかに人材不足な感じ。しかも、豊富だ豊富だって、ずっといわれてたMFがだからね。


以前は、アイツもいるぞ、コイツもいるぞっていう感じでしたよね。それが今はトップがいない、トップ下もいない、みたいな。
で、ですね、コレ、最近聞いた話なんですけど……。ユース以下の年代の大会を取材していて、そこに出場している子たちに、あこがれの選手を聞くと、驚くほど多い答えが、マケレレと鈴木啓太なんですって。

一同
マジで?

菊池
なんで?


わかんないんですけど。ただ、子供のうちから、もう自分のできる限界を作ってしまっていて、手が届きそうな選手を目標に掲げてたりと、そんなこともあるのかなと思ったんです。ロナウジーニョやクリスチャーノ・ロナウドには、どうやってもなれない、と。

小池
なるほどー。なんか、ちょっとわかるような気がする。オレ、小学生のころ、リトルリーグで野球やってたんだけど、ずっと「2番セカンド」。もう「こすい」プレーが大好きだった。どうやってランナー進めて、自分も生きようか、とか(笑)。体が小さくて細かったから、どうやったって、スタンドインのホームランをボカボカ打てるワケがなかったんだよね。自分として、いけそうだなっていうステージのトップ選手にあこがれる気持ち。オレは、わかるなあ。

清水
「やらないからできない症候群」もあると思いますよ。反町監督も、会見であきらめたふうに「個人の力はかなわないから、組織で補わないと」みたいなこといってましたけど……。そんなこといわないで、やってほしい。

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