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トップマッチレポート>Fリーグ第5節 対談レポート[1]

Match Report マッチレポート


2007/10/22

Fリーグ

小池正人(本誌)、菊地芳樹(本誌)、北健一郎(本誌) 構成

第5節
10月20日(土)/13:00キックオフ/千葉県・浦安市総合体育館/観客1408人/試合時間40分
バルドラール浦安 1(0-0、1-1)1 名古屋オーシャンズ

得点者
(浦)藤井 (名)丸山
ゲームのあらすじ
4連勝で首位に立つ浦安と3勝1分けでそれを追う名古屋による、序盤戦の天王山。前半は一進一退の攻防となるが、両チームともゴールを決められず。後半に入って25分、先手を取ったのは名古屋。③北原亘のパスから⑧丸山哲平が押し込んだ。同点に追いつきたい浦安は35分からパワープレーを開始。これが実って試合終了直前に⑧藤井健太が起死回生の同点弾を決めて1-1のドローに持ち込み、首位の座を守った。

STRIKER DX名物 対談レポート

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名古屋・館山マリオ新監督は
フットサル界のデットマール・クラマー!?

菊地 浦安のホームでは選手が入場するときにロゴマークの入った赤いポスターを掲げる。すごく雰囲気はいいんだけど、ポスターを掲げると拍手ができない(笑)。

北  人気のある選手でも、拍手の大きさは同じだという(笑)。裏にはメンバーやスケジュールが載っている優れモノなんですけど。

菊地 そうなんだよね。でも、選手入場のときに「パラパラ……」という拍手ではちょっと寂しい感じもするね。

北  ホーム開幕戦の湘南戦でお披露目されたオーロラビジョンは、バルドラールのために新設されたもの。試合中もメンバー表が映し出されていてわかりやすいです。

菊地 オーロラビジョンの次は、座席数を増やしていただければ(笑)。今日も満員でチームとしては集客に手応えをつかんでいるだろうし。

北  湘南戦に引き続き前売りチケットは完売していましたが、それでも観客数は1408人。これは浦安市総合体育館の収容人数自体が少ないから。チームとしては今シーズンのホームゲームは全試合満員の実績を作って、行政に施設改修を要望するみたいです。

小池 それから、フード類をもっと充実させてほしいな。これは2試合目にも共通していえることなんだけど。

北  さて、試合では名古屋が相手でも浦安は積極的に前からボールを取りにいった。これまで名古屋と戦うチームはほとんどが引いて守っていたんですが。前からいったのは浦安が初めてだったんじゃないですか。

菊地 名古屋相手でも普通に自分たちのフットサルができるポテンシャルがあるんだろうし、今日は名古屋に自分たちの能力を引き出されたような感じがあったね。

北  前評判では「2強」といわれることもあった名古屋と浦安ですが、それでも僕はプロチームの名古屋とは差があると思っていたんです。

菊地 うん。

北  浦安には「日本代表」の肩書きを持っている選手が何人もいますが、必ずしもそれが信用できないということは、Fリーグが始まってから感じていたことだったので。だけど、今日は浦安の選手たちの経験の豊富さを感じさせるプレーもありましたし、確かにミスもありましたが、これまでのゲームに比べるとグッと少なかった。

小池 でも、最初のほうは基本的に名古屋のペースだったじゃない?

北  はい。

小池 だけど、ボラが余裕を持ち過ぎて変な奪われ方をしたシーンがあって、あそこから試合のリズムが浦安に傾き出した。その後もボラが後ろにいるときはガッとつめていったりして、浦安は彼を狙いどころにしているように見えたんだ。

菊地 今までは前2人+後ろ2人という感じで、ボラが後ろにいることが少なかった。でも、今日は4人全員で攻撃も守備も、と、動きながらプレーしているから、ボラも後ろでプレーすることが多くなる。そこでボールを持ち過ぎたりするという、マイナス面が出ているのかもしれない。

北  神戸との開幕戦では左の張った位置でしかプレーしていなかったですから。

小池 そのままの悪い流れの中で、GKが4秒ルールを取られたりしたことも、名古屋がペースを失った要因だったのでは。

北  経験豊富なGKの定永久男が2回も取られましたからね。

菊地 浦安にとって、よりどころとなっていたのが、前からプレッシャーをかけ続けるというディフェンスが機能していたことだった。

北  名古屋と対戦するチームの戦い方として、エース級のディフェンスの選手を引っ張るということがあった。それをやるとどこかでその選手に無理がきて、結果的に崩れてしまう。だけど、浦安のシト・リベラ監督はFPの10人の選手を満遍なく起用した。これによってスタミナが一時的に落ちても、チーム全体としては最後まで保つことができた。

菊地 後半の話になるけど、「これは明らかに力が落ちるな」というセットがあった。「ここが耐え時だな」と思ったんけど、そこを耐えたことが終盤の同点劇につながったと思う。あそこで藤井健太や小宮山友祐を引っ張っていたらどうなっていたか。

北  最後に藤井がゴールを決められたのも、途中で休める時間があったから。

菊地 結果的にはそういうことになるよね。

北  もちろん浦安の選手層が厚いからできるという裏づけはあるんでしょうが。

菊地 ちょっと面白いなと思ったのは、今までのこういう緊迫した試合では、負けたほうが追いつけるかどうかは、選手の頑張り次第だった。でも、今日なんかは、見に来ているお客さんの「追いつけ」という気持ちがピッチに伝わって、選手たちもそれに呼応する。「ホーム&アウエー」を感じたよね。

北  それから、プロ監督の存在も随所に感じられた。わかりやすいところでいえば、名古屋はスタメンを1分ぐらいでGKを含めて3人入れ替えた。これは「キックオフの戦術があったから」らしい。試合中に名古屋の選手がGKを使ってプレスを回避するシーンが増えてきたら、定永よりも足元の技術がある山田マルコス勇慈に代えたり。

菊地 名古屋の新監督である、館山マリオさんに触れておこうか。甲斐修侍などのいわゆる“フットサル第一世代”の選手たちが、ブラジルへフットサルを勉強しに行ったとき、彼らにイロハを叩き込んだのがマリオさん。日本のフットサルは、サッカーにはない細かい動きや独特の戦術で盛り上がってきたわけだけど、彼はその大師匠といえる人なんだ。

小池 フットサル界のデットマール・クラマーってわけだ。

菊地 いってみればそうですよ。そういう人物がいよいよ来たと。ただ、ちょっと気になったのは、今日の名古屋は戦術に固執しているように見られたこと。トップレベルのフットサルでは“遊び”のプレーが重要になってきている。戦術をやりつつも相手の対応を見て、それをやめたり、マニュアルにないプレーをするという。そういう瞬間的な判断力は浦安のほうが持っているように感じた。まだマリオ監督のやりたいフットサルの1、2割もできていないんだろうけど。

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