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トップマッチレポート>オーストリア遠征(3大陸トーナメント) オーストリア-日本 対談レポート[1]

Match Report マッチレポート


2007/9/10
オーストリア遠征(3大陸トーナメント) オーストリア-日本
浅田真樹(フリーライター)、北健一郎(本誌) 構成
オシムジャパンとして初めての海外でのテストマッチとなるオーストリア遠征。ストライカーDXではお馴染みの対談レポートでオーストリア、スイスとの2試合の模様をお送りします。
オーストリア遠征はもはや対談レポートの準レギュラー!? のフリーライター・浅田真樹氏と本誌・北が語りました。

9月7日(金)/20:30キックオフ/オーストリア・クラーゲンフルト
オーストリア 0(0-0、0-0、PK4-3)0 日本

得点者
 
ゲームのあらすじ
日本は序盤こそ浮き足立ったものの、10分過ぎからは完全にゲームを支配。ボール回しのおぼつかないオーストリアに対して、前線では2トップがプレスをかけ、中盤では⑰稲本潤一がインターセプトを決め、ほとんど何もさせなかった。日本は22分、⑦遠藤保仁のFKをGKが弾いたところに、⑮田中達也が詰めるがポストに当たる。前半終了間際には⑰稲本のスルーパスに⑩中村俊輔が抜け出しGKと1対1になるが、これはファインセーブに遭ってしまう。後半も何本かチャンスがあったが決められず、0-0でPK戦で決着を着けることに。日本は4人目の②今野泰幸、5人目の22中澤祐二が連続で外し、アジアカップからPK戦3連敗となった。今大会は変則的なレギュレーションで90分以内の勝利は勝点3、PK勝ちで勝点2、PK負けでも勝点1が与えられる。日本は11日、ドイツワールドカップのベスト16国のスイスと対戦する。

STRIKER DX名物 対談レポート
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「個の力」=「ドリブル突破」ではない!

北  さて、現在は、イタリアのサンシーロスタジアムにフリーライターの浅田真樹さんと一緒にいます。EURO2008予選のイタリア対フランスのゲームの取材に来ているのですが、まだ入れるかどうかわからないので、プレス受付のところで待機中です。では、早速始めましょう。浅田さんは今回のオーストリア遠征のポイントはどこだと思っていますか?

浅田 アジアカップでは中盤でのパス回しからアタッキングサードに入って行くところまでは、相当良かったと思うから、そこから先をどうするかだと思う。

北  メンバー的には松井大輔が入ったことがいちばんの違いだと思うんですが。カメルーン戦からの流れでいえば、田中達也、山瀬功治も引き続き選ばれています。

浅田 「ポリバレント」の次は「個の力」というのが流行語っぽくなっていて、それが「ドリブルで1対1で突破できる」ことと、割とイコールで語られているんだけど。それはどうなのかなと。もちろん1対1で突破できるに越したことはないんだけど、例えばアジアカップでここは本当にドリブルで勝負するべきだという場面が、どれぐらいあったか。

北  何でもかんでも、つっかければいいわけではないですからね。

浅田 そういうこと。アジアカップに関していえば、相手はかなり引いちゃって、スペースがない状態で向かい合っているわけだから。もちろん「個の力」はあったほうがいい。50点の選手が11人いるより、100点の選手が11人いたほうが強いわけだし。ただ、今の世間的にいわれている「個の力」というのはどうなのかな。

北  それでも、アジアカップではパス偏重になっていたのは事実だと思うんですよ。それを打開するために松井、田中というドリブラータイプを入れたとも考えられますが。

浅田 う~ん、ドリブラーを増やしたということではないと思う。単純に今いい選手を入れただけで、それが松井であり田中だったという。

北  そうですか。では、ゲームのほうに行きましょう。対戦相手のオーストリアは、ハッキリいって弱かったと思うんですが……。

浅田 若手を使ってある程度テスト的な意味合いがあったとはいえ、それにしてもお粗末だったのは確か。DFラインでのボール回しもドタバタだし、横パスもちゃんとつながらないし。バックパスをしたところを2トップに襲いかかられたりとか。日本のプレスがハマリまくってたもんね。だけど、ヨーロッパのセカンドクラスのチームにはああいうところは割とある。ポーランドとか。もうちょっとパワフルな感じが出てくれば強いんだろうけど、そういうところは結局出て来ず。

北  いわゆるドイツ系のチームというか。そういうチームって得てしてロングボールを蹴り込んでくるもの。でも、蹴ってこないであくまでもつないできたじゃないですか? それで自分たちで自分たちの首を絞めていたような(笑)。あれは狙いを持ったものだったのか……僕には狙いがほとんどわからなかったんですが。

浅田 あえて相手をフォローするのであれば、左サイドはそれなりに形になっていたよね。10番(クリストフ・ライトゲーブ)が縦に出たり、18番(ミハエル・モルツ)が左に流れたり、あるいは10番が絞って5番(マルティン・ヒデン)のサイドバックが出て行くとか。ああいう形を本当は出したいんだろうなとは思ったけど。ただ、決め手になる選手が全然いない。10番にしてもボールを持って何かできる選手ではなかったし。

北  さて、前半の最初はちょっと浮き足立った感じがありました。で、日本ってどことやっても出足が悪い。スロースターターというか。A代表に限らず各年代を通じての課題だと思うんですが。

浅田 うん、でも昨日はそれにしてもひどかったと思う。DFラインでのパス回しがスムーズにできなくて、そこにGKの川口能活が絡むんだけど、かえってバタついたりして……。

北  川口のすぐ横で田中マルクス闘莉王がいてボールをもらって、適当に前の鈴木啓太にボールを入れたらバッと囲まれてしまう。「おいおいおい」っていうようなプレーがありました。

浅田 受け手の動きが少なかったのはあると思う。それにしても、大したプレッシャーがかかっていなかったのに慌てていた。横パスをつないで、サイドを変えるとかするだけでも、状況は変わったと思うんだけど。そんなはずはないと思うんだけど、緊張していたのかなって。

北  日本代表として、ヨーロッパで戦ったことのない選手は、何人かいましたが。

浅田 でも、DFラインの選手たちは、そういうレベルではないから。結局、イライラしてきて10分過ぎぐらいから中村俊輔がボールを受けに来て、そこから流れが良くなってきた。

北  確かに。

浅田 だけど、僕自身もハッキリといいか悪いかは言いきれないところなんだけど、前にも待ちきれなくなって俊輔が下がってきてボールを受けることがあって。それが果たしていいことなのかなと。

北  俊輔も「DFの4枚とボランチの2枚でボールを運んで来てほしい」とコメントしていましたし。攻撃的MFの俊輔が下りてこないと、パスが回せないようでは厳しいでしょう。だから……おっ、プレスチケットが2枚無事にもらえました。よかった、よかった。では途中ですがスタジアムに向かいましょうか。続きはスタジアムの中でお願いします。

浅田 よし行こう。

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