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トップマッチレポート>第37回全国中学校サッカー大会 準決勝 日章学園-青森山田

Match Report マッチレポート


2006/8/22

第37回全国中学校サッカー大会

青柳舞子(本誌) 取材・文

準決勝
日章学園中学校 2(1-0、0-1、0-0、1-0)1 青森山田中学校 
※30分ハーフ

得点者
(日)福満、坂元 (青)柴崎

愛媛県松山市で開催されている第37回全国中学サッカー大会。準決勝2試合が同時進行で行われ、愛媛県運動公園陸上競技場で行われた日章学園対青森山田は、延長にもつれる接戦の末、日章学園が勝利し、明日の決勝に駒を進めた。

競技場へ向かうアスファルトが熱気で揺らぎ、メインスタンドでの気温を見れば38度を指す。ほぼ無風の状態。ピッチレベルであれば、体感温度はおそらく40度を超えているだろう。選手たちが、まず立ち向かわねばならないのは、立っているだけで汗がしたたり落ちるほどの酷暑だった。

その中で、先手を取ったのは日章学園。試合序盤から固さの見られる青森山田に対し、⑦坂元貴海、⑨飯山成周の両サイドを基点に、素早く丁寧なパスとドリブル突破を有効的に使い分けながら青森山田ゴールを脅かす。決定機が何度か作られる中で、実を結んだのは前半13分。右サイドでのスローインから⑪伊勢隆司を経由し⑨飯山がダイレクトで前線にパスを送ると、相手DFを背負った体制でそれを受けた⑱福満拓人が反転しながら放ったシュートがゴールに突き刺さり1-0。

日章学園が先制後は、両者とも、暑さと連戦の疲労からか、蹴りあってしまう場面が多くなり、前半終了。後半もこの流れかと思われたが、前半とは一転、青森山田が主導権を握る展開に。

開始直後、右サイドをドリブル突破した⑱佐藤匠が、中央に走りこんできた⑦柴崎岳にパス。⑦柴崎はフリーでボールを受けシュートを放つもGKの正面。これが反撃の合図だった。続く2分、10分と⑦柴崎、⑩葛城慎平、途中投入された⑧遠藤竜史らがチャンス演出。③園田健人を中心とした中学生とは思えぬ強さを持った日章学園のDFにあと一歩のところで阻まれるが、確実に試合の流れを引き寄せていた。前半は全くといっていいほど、攻撃の形が見られなかった青森山田だったが、⑧遠藤、⑦柴崎は足元のテクニックが軽やかで、随所にヒールや足裏を使ったコントロールを見せるなど、スタンドから「うまい!!」と声が上がる場面も多かった。そして、押し気味に試合を進めていた青森山田に思わぬ形で幸運が舞い降りる。

後半19分。左サイドから⑦柴崎のセンタリングが右ポストにあたり、そのままゴールへ吸い込まれた。何が起こったのだろうというような一瞬の静寂の後、青森山田ベンチから控えの選手が飛び出し、スタンドからも大きな歓声。まさに起死回生の一撃だった。その後も、青森山田が攻め立ていつゴールラインを割ってもおかしくなかったが得点にはいたらず、5分ハーフの延長戦へ。

決着がついたのは、試合終了直前。日章学園の右CK。ファーサイドで④原田望夢がヘディングで競ったこぼれ球をゴール前につめていた⑦坂元が「胸に当たりました。その前に(ヘディングで)入ると思ったけれど気持ちで押し込みました」と見事な決勝点。

「足元のテクニックでは青森山田が上回る。それなら自分たちはチーム力で上回るしかない。理屈じゃなくて戦う気持ちだけは負けないように」と、日章学園・三苫康之監督は試合後にほっとした表情を浮かべた。

酷暑、疲労、彼らを蝕むものはたくさんある。その中で、気持ちの強さが大事だということを見せてくれた日章学園。三苫監督は「今どきといわれるかもしれないが」と口にしたが、監督自身の持つ強い気持ちは、きちんと選手にも伝わっていた。

「ラスト1試合、気持ちで60分間、走りきりたい」(⑦坂元)

決勝へ向けて、抱負を聞くと⑦坂元は周囲に冷やかされながらも、キッパリとそう話してくれた。

日章学園・三苫康之監督
「試合前には、気持ちで戦おうといっていた。相手の戦い方は何試合か見てきたので、うちのやるべきことをやろうと。これまで一つひとつ勝ってきていることを確認して、1試合でも多く試合をしようと話してきました。今の3年生が中学サッカー部の1期生。ベンチに入れずにスタンドで見ている選手も含めて全員で一致団結してやっているなと思っています。根性論というか気持ちの部分で精神的なたくましさも出てきているかな。疲れているとは思うが、戦う気持ちを持って決勝戦もチャレンジしていきたい」

日章学園・⑦坂元貴海
「(決勝点は)ヘディングで入ると思ったんですけど、胸で押し込みました。最後の形はサイドから崩す理想の形だったと思う。後半は苦しかったけれど、DFが2点目を取られずによく頑張ってくれた。PKになるとどっちに転ぶか分からないので、延長で決めたかった。暑いけれど、宮崎も暑いから大丈夫です」

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