中山英樹GKコーチ レッスン [第23回]
世界のGKをマネしてみよう! クルトワ①

2016年11月29日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
モデル 山澤侑希、平林真教(福岡GKスクールコーチ)
取材協力 アディダスフットサルパーク福岡 筑紫野ベレッサ

ストライカーDX11.12月号で紹介した「世界のGKをマネしてみよう!」(82~85ページ)との連動レッスン連載。今回は「クルトワ」について詳しく分析します。

大きくて速いGK
ここ最近ではトップレベル

―――クルトワの特徴は何でしょうか?

中山 サイズが大きい割に俊敏に動くことができますし、シュートストップの部分でも守備範囲が広いGKだと思います。そして、自分でしっかりと予測して適切なタイミングで前に出て、事前にゴール前で起こりえる事象のリスクを消すこともできるタイプです。賢いGKだと思いますし、ここ最近のGKではトップレベルだと感じます。

―――クルトワもアンティシペーション(能動的な)GKだと思いますが、ノイアーとの違いは何でしょう?

中山 ゴール前で止まってシュートを防ぐだけのGKというよりも、タイミングを見て前に出ていくタイプです。ただ、ノイアーほどリスクを冒して前に出ることはなく、ペナルティーエリアとバイタルエリアでのプレーをうまく使い分けながら守れるGKだと思いますね。

―――その中で彼が最も得意にしている部分は何でしょうか?

中山 1対1のところだと思います。シュートストップだけではなく、リーチを生かして未然にピンチを防ぐことができる。ノイアーのようにボールをインターセプトするのが好ましいですが、それができなくても近い動きできる限り行って危険な状況を回避しています。
今のGKの動きはブロッキング(体で「面」を作ってボールを止めること)が主流になってきて、「体に当てる」とか「ブロックする」といういい方をよくします。でも、ノイアーとかクルトワの場合はボールに「アタックしている」という表現が最も適切でしょう。立っているだけで当てているのではなく、ボールに対してアタックをしていく。チャレンジという表現でもいいのですが、GKの目線ではボールを奪いにいくことになるので、アタックがしっくりくるのかなと。
ですから、いろいろな意味でアタックすると考えてもらえればいいですね。極論をいうと、今の「ブロックする」は「当てる」のではなく、「意図的にボールを当てにいく」イメージですから、そういう意味で「アタックする」ということですね。

―――クルトワはサイズがあるので、ボールを当てられる体の面積がかなりありますよね。

中山 ただ単にボールへと突っこむGKと、クルトワみたいに体全体で台形の面を作って、体に当てる面積を確保した状態で前に行くタイプとでは全然違います。それができるのはかなりレベルが高いと感じます。

―――ボールを当てられる面積が大きいと、止める確率はかなり高くなりますよね?

中山 そうですね。そして、なおかつステップワークも良いので、よくありがちな「大きくて、遅い」ではなく、「大きくて、速い」タイプなんです。ベルギー代表のGKは、彼のおかげで15年安泰ですね。あんなGKはなかなか出てこないと思います。

速いGKを目指す。連続ジャンプからキャッチする練習
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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