中山英樹GKコーチ レッスン [第18回]
世界のGKをマネしてみよう! ノイアー②

2016年09月09日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
モデル 富山洋、平林真教(福岡GKスクールコーチ)
取材協力 アディダスフットサルパーク福岡 筑紫野ベレッサ

ストライカーDX9.10月号で紹介した「世界のGKをマネしてみよう!」(82~85ページ)との連動レッスン連載です。今回は「ノイアー」についての2回目です。

プレーの優先順位を考え
ボールの回転やスピードを予測した上で前に出る

―――GKの大前提として、シュートストップができないといけないと思うのですが、ノイアーはどうでしょうか?

中山 彼はシュートストップにも強いです。それに彼は、相手との距離が近づいたときには、体の面に当てて防ぐ傾向がありますね。なぜかというと、シュートアングルを考えているからで、至近距離ではシュートに反応してもなかなか守れないという現状があるので、(シュートストップへの)考え方が変わってきているのかなと思います。

―――そのほかにノイアーの特長や、逆に弱点などはありますか? 前に出ていくことが多いので、背後を取られることもありそうなのですが。

中山 じつは背後を取られてシュートを打たれてしまう場面というのは、ほとんどありません。それを理解した上でのポジショニングを取っているんですね。ただ、気をつける点としては、何でもかんでも前に出ていいわけではないということです。前に出るのであれば、絶対ではないですけどボールが中央に来た場合のみでいくべきです。

―――サイドに来たボールは、行かなくてもいいということでしょうか?

中山 すべてではありませんが、そこまで全部が全部行く必要はない。そして、出られないと判断すれば、下がることを意識してほしい。つまり、状況判断をしっかりしないといけません。

―――誌面でノイアーを目指す練習を教えていただきました。練習する上で注意点はありますか?

中山 プレーの優先順位を考えることですね。あくまでもシュートの可能性があるから、きちんとそれは守りましょうと。このトレーニングでボールをクリアするときも、シュートがあるということを意識しながらやって欲しいと思います。

―――この練習でありがちなミスはなんでしょう?

中山 先に前に出てしまうことですね。予測することは良いことなんですけど、先に動いてしまうとイチかバチかのプレーになってしまう。動くのはボールが蹴られてからでいいですし、ボールの回転やスピードを予測した上で前に出てほしいと思います。ボールを蹴られる前から前にずっと出ていると、キッカーにそれを見られてしまいます。キッカーは苦しまぎれに蹴るときならともかく、フリーの状態だと顔が上がっています。GKが前に出ていると判断すれば蹴ってくる可能性がある。あくまでもGKは、シュートは入らないけど、裏ヘの対応ができるというポジショニングを取らないといけない。ノイアーのマネをする選手の間違いが起こっているのはこの部分です。

―――この練習をやる上で大事になるのは、相手の選手が蹴ってから動くことを意識してほしいということですよね?

中山 そうですね。あとは、PAの外でプレーしていることを考えてほしいです。ゴールを守る人がいないんだということを常に頭へ入れて、常に確実なプレーを心掛けることが大事ですね。

―――イチかバチかのプレーではなく、確実なプレーを選択するということですよね?

中山 行けるかどうかわからないのであれば、出ないほうがいいと思います。

前にあるボールをすべりこみながらキックしてクリアする練習
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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