中山英樹GKコーチ レッスン [第17回]
世界のGKをマネしてみよう! ノイアー①

2016年08月22日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
モデル 富山洋、平林真教(福岡GKスクールコーチ)
取材協力 アディダスフットサルパーク福岡 筑紫野ベレッサ

今回から4回分は、ストライカーDX9.10月号で紹介した「世界のGKをマネしてみよう!」(82~85ページ)との連動レッスン連載です。今回は「ノイアー」を取りあげます。

足の速さと状況判断を生かし
広い守備範囲を誇る

―――ノイアーの特長というと何になりますか?

中山 守備範囲が広いですよね。

―――具体的にはどういう意味で広いのでしょうか?

中山 ヒートマップ(プレーエリア)でいうと、だいたいGKはPA内で動いているイメージですけど、ノイアーの場合はPAを飛びだして縦に長いですよね。

―――でも、前に出られるということは、後ろに下がれないといけないですよね?

中山 それはもちろんなのですが、彼は相手の攻撃をインターセプトすることで、限りなくシュート機会を減らすことができるGKです。

―――相手にシュートを打たせないで、ピンチを未然に防ぐということですよね?

中山 そうです。インターセプトを中心としたGKですね。

―――こういうタイプのGKはあまりいないと思うのですが、なぜこのようなタイプのGKが生まれたのでしょうか? そして、なぜこのようなスタイルのGKになることができたのでしょうか?

中山 それは現代サッカーの柱であるコンパクトフィールド(攻守一体となるサッカー)を良く理解しているからだと思います。

―――戦術眼が長けているということですか?

中山 そうですね。あとはゲームの流れを読めるということです。状況判断が優れていると思います。

―――GKというよりも、CBの動きが必要になりますよね?

中山 そうですね。ノイアーはフィールドプレーヤーとしての目線を持っていますし、足が速いということが大きいです。初速だけを見れば、長友佑都(日本代表/インテル)よりも速いというデータでも出ているんですよ。でも、ノイアーを知っているGKコーチに聞くと、彼は小さいころは幼児体形のGKだったみたいです。そこから自分の特長に気づいて、自らのスタイルを見つけたというのが大きかったんだと思います。

―――子どもたちも、自らの特長を理解した上で、ノイアーのようなGKを目指すことができるわけですよね?

中山 そうですね。十分に目指すことができると思います。

―――このスタイルを目指すのであれば、足元の技術も必要だと思うのですが?

中山 じつは、足元の技術はものすごく優れているというわけではないんです。

―――でもノイアーは前に出られるので、足元がうまいという印象がありがちですよね?

中山 そんなことは全然ないんです。ノイアーみたいなGKを目指すのであれば、フィールドプレーヤーのスキルが求められるとかよくいわれますが、彼がやっているのはクリアリングです。転がってきたボールを蹴るとか、バウンドしているボールを胸でコントロールしてクリアするとか、ヘディングでクリアするとか。意外とフィールドのスキルが高くないとできない技術をやっているわけではない。そのことを知ってほしいですね。

ペナルティーエリアを飛びだして、ヘディングでクリアする練習
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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