中山英樹GKコーチ レッスン [第16回]
キック④ プレースキック

2016年07月07日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
モデル 池上優貴、平林真教(福岡GKスクールコーチ)
取材協力 アディダスフットサルパーク福岡 筑紫野ベレッサ

ストライカーDX7.8月号(68~69ページ)で紹介している「キック」の詳細をレッスンする連動連載。今回は地面に置いたボールを蹴る「プレースキック」です。左右両足で蹴れるようになることを、中山コーチは主張しています。

ボールの下を蹴りすぎず
中心よりも少し下を蹴るくらいの気持ちで

―――プレースキックはフィールドプレーヤーとGKで変わる部分というのはあるのでしょうか?

中山 それはないですね。ポイントは軸足の踏みこみの位置に気をつけること、ボールをジャストミートさせること。助走やフォロースルーなど、基本的なボールの蹴り方を意識してもらえれば大丈夫です。

―――GKの子たちは、プレースキックの練習が疎かになっている部分があると思うのですが。

中山 そうですね。プレースキックに限らず、ボールをキャッチした後に下置いて蹴るキックの練習は圧倒的に少ないと思います。とにかく蹴っている量が少ないですね。

―――蹴っている量を増やせば、飛距離が伸びるということですよね?

中山 そうですね。ただ、飛ばすコツもあります。それは軸足の踏みこみと蹴り足のボールの当て方で全然違ってきますね。結局のところ、サイドボレーと同じで、ボールの下を蹴りすぎてしまっている。飛ばそう飛ばそうとしてボールの下を蹴ってしまい、地面がもげてしまって、スパイクの先がすぐに痛んでしまう。ダフってしまう状況になっているので、あまりボールを浮かそうと思わないほうがいいですね。なので、中心よりも少し下を蹴るぐらいの気持ちでやったほうがいいと思います。

―――ゴールキックなどのプレースキックと、時間を作るためにキャッチしたボールを下に置いて蹴る以外に、地面にあるボールを蹴るシーンは何かありますか?

中山 バックパスを受けたときですね。

―――これはGKのキック全般としてですが、ボールを失う可能性を考えて蹴らないといけませんよね?

中山 ボールを失う可能性があるというのをふまえて、蹴ってほしいと思います。ただもちろん、チームとしてボールを失いたくはないので、そのために正しいキックフォームとか、ボールへの当て方を覚えないといけません。

―――GKの場合、利き足でしか蹴れない子が多いように感じるのですが。

中山 そうですね。キックの練習をするときは自分の得意なキックばかり練習していてはいけません。人間の体の構造上、右側ばかり使っていると、左側のバランスが崩れてしまいます。そうすると、ケガも起こしやすくなるので、プレースキックの練習も含めて、右足も左足も同じように練習することが必要です。
そして、GKのキック全般にいえるのですが、右に蹴るときは助走を左斜めに取るので、相手からすればボールの行方を見極めやすくなります。ところが、両足が使える状態が前提で真ん中に立っていれば、どっちに蹴るか相手には分かりません。もちろん、利き足ほどのクオリティーはいらないのですが、逆足でもボールを飛ばせるようにはしておいてほしいですね。例えば、ボレーキックで50メートル飛ばせるとか、プレースキックで50メートルの距離を蹴れるとか。これは現代のサッカーであれば鉄則ですね。GKとして生きていくのであれば、抑えておいてほしいですね。

軸足の踏みこむ位置や、蹴り足のボールの当て方次第で、ボールの飛距離が変わってくる
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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