中山英樹GKコーチ レッスン [第14回]
キック② ハーフボレー

2016年06月23日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
モデル 池上優貴、平林真教(福岡GKスクールコーチ)
取材協力 アディダスフットサルパーク福岡 筑紫野ベレッサ

ストライカーDX7.8月号(68~69ページ)で紹介している「キック」のより深い説明をする連動連載です。今回は「ハーフボレーキック」になります。手からボールをリリースし、地面に落ちた直後のショートバウンドをとらえる蹴り方です。

正確にミートできれば
いちばん飛ばせるキック

―――ハーフボレーキックとは、どういった蹴り方でしょうか?

中山 サイドボレーキックとボレーキックが主流になってしまっているので、最近はあまり使われないのですが、普通のボレーキックよりもじつはハーフボレーキックのほうが飛びます。ただ、ボールにしっかりと当たればという条件が付きますけど。

―――ということは、当てるのが難しいということでしょうか?

中山 そうですね。でも、当てる練習を繰り返せばできるようになります。ハーフボレーキックができれば、サイドボレーキックも蹴れるようになります。なぜかというと、ハーフボレーがボールの中心をミートする練習になるからです。

―――つまり、まずはハーフボレーキックの練習を行ってから、サイドボレーキックをやったほうがいいということですね?

中山 そうですね。キックの当てる形状として、ハーフボレーキックの斜め蹴りが最終的にはサイドボレーキックの形に近くなります。なので、先にハーフボレーキックを練習しましょう。

―――ミートするときに気をつけないといけない点は何でしょうか

中山 ボールの中心を蹴ることですけど、バックスピンをかけるのであればボールのちょっと下を蹴るようにしてほしい。ほんのちょっとだけですけどね。あと、うまくない子は下をこすりすぎる傾向があります。あくまでも、ボールに足を正確に当てた上で気持ち「こする」のがコツですね。下を蹴りすぎてしまうとボールが伸びなくなってしまいますし、その後もちゃんとミートできなくなるので気を付けて下さい。

―――ハーフボレーキックを蹴る際には、どのような回転がいちばん良いのでしょうか?

中山 ハーフボレーにこの回転がいいというのはないです。でも、うまい子はだいたいバックスピンがかかって伸びていく感じですね。バックスピンを掛けることが決められているわけではないのですが。

―――ハーフボレーキックを使ったほうが良い場面はどこでしょうか?

中山 これも遠くに蹴るときですね。相手の裏などに大きく蹴りたい場合とか、飛距離を稼ぎたい状況では非常に有効です。GKのディストリビューション(配球)の中でいちばん飛ぶキックだと僕は思いますね。ただ、ハーフボレーキックの場合はピッチの状況が悪いとボールのバウンドが不規則になるので、使うことが難しい。使うなら人工芝のように下が整っているほうが使いやすいと思います。

―――ボールを遠くに飛ばしたいときに使ってほしいということですよね
中山 そうですね。飛ばすときには使ってほしい。ピンポイントを狙うキックではないので、スペースとかCKフラッグに向けて蹴るときなどに有効です。味方のDFラインを押しあげるために、高く蹴って時間を作るときは有効なキックだと思います。

正確にミートできることを前提とした上で、ボールのほんの少し下をとらえられると、バックスピンのかかった飛距離のあるボールが蹴れる
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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