中山英樹GKコーチ レッスン [第13回]
キック① ボレー

2016年06月15日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
モデル 池上優貴、平林真教(福岡GKスクールコーチ)
取材協力 アディダスフットサルパーク福岡 筑紫野ベレッサ

今回から4回分は、ストライカーDX7.8月号で紹介した「キック」(68~69ページ)との連動レッスン連載です。今回は「ボレーキック」を取りあげます。手から放したボールを地面に落とす前に蹴りあげるキックです。

距離を飛ばせるように練習
場面に合わせたキックの高さ調節も重要

―――GKに必要なキックの種類を教えて下さい。

中山 ハーフボレーキックはショートバウンドのボールを蹴ることで、サイドボレーキックは横からミートさせて低い弾道で蹴るキックです。そして、ボレーキックはとにかく飛ばすキックで、プレースキックは地面にボールを置いて蹴るモノになります。

―――ボレーキックを習得する上で、心掛けてほしいことは何でしょうか?

中山 子どもによくあるのですが、西川周作選手(浦和/日本代表)とかがサイドボレーキックでスパッと蹴るように、低い弾道できれいに蹴りたいことがあると思います。また、距離も伸びれば効果的なので選手は蹴りたがります。でも、その考えは間違っていて、遠くに蹴れないと西川選手のようなキックはできません。なので、まずは遠くに蹴ることを練習してほしいと思います。例えば30メートルを練習していたらそれ以上の50メートルは蹴れませんが、50メートルを練習して蹴っていれば30メートルの距離は蹴ることができます。その考えでまずはボレーキックをやってほしいなと思います。

―――ボレーキックとハーフボレーキックは似ていると思うのですが、違いは何でしょうか?

中山 基本的にボレーキックとハーフボレーキックは蹴り方が違うだけで、同じような使用用途になりますね。

―――ボレーキックを使うときの場面は?

中山 距離を出せるので、相手の背後を取りにいくようなキックですね。サイドボレーキックだと手前の選手に引っ掛かってしまうことがあります。相手を越えるために使うので、弾道は高くなりますね。
ただ、状況に応じて使い分けるので、ハーフボレーキックだからとかボレーキックだからではなく、場面でキックの高さを調整して欲しいと思います。その中でボレーキックは、遠くに蹴る場合や、相手の背後を取りにいくときによく使う技術です。あとは試合が始まった直後でゲームが落ち着かない場合に、高いボールを蹴るのは有効なので、そのときにも使えます。ボールが上から真下に落ちてくるとヘディングはしづらいですよね。例えば、きれいな弾道でボールが行って、そこから相手のCBにはじかれた後にこちらが背後を取られて大ピンチになることはよくあると思います。
だから、高い弾道のキックを蹴れることは重要ですし、ゲームの流れを読むためにも必要です。さらにゲームの終わり際に低い弾道で蹴ってしまっても、相手に弾かれてカウンターを浴びてしまうケースがある。なので、勝っているときに高いボールで時間を稼ぐようなキックの狙いは必要だということを覚えておきましょう。

―――キックの飛距離を出すために大事なことは何でしょうか?

中山 踏みこみとか助走、ボールを落とす位置が非常に大事になります。その上でボールの中心を蹴ることが重要です。

飛距離を出すためには、踏みこみや助走、ボールを落とす位置が大事になる
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
(C)Gakken Plus Co.,Ltd.
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