中山英樹GKコーチ レッスン [第12回]
ステップ③ フロントペダル

2016年05月12日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
取材協力 窪田雄輝(福岡GKスクールコーチ)

ストライカーDX5.6月号で紹介した「ステップ」との連動連載のラスト。連載第12回の今回は「フロントペダル」を紹介する。前に出るときに使うステップになるが、スタートの足運びが自然化を確かめてみよう。

一度後ろに足を下げてから
前に強く踏みこんでスピードを出す

―――フロントペダルとは何でしょうか?

中山 前に出るときに使うステップになりますが、いろんな場面で使うことができます。シュートコースを狭めるために前へと出る場合や、単純にボールが裏に転がってきているので、前に飛びだしてボールをピックアップしてすくい上げる場面などでも使えます。

―――前に出るときには使いましょうということですよね?

中山 基本的には前にダッシュする感覚でいいのですが、最後にシュートへ対応するのであれば、着地のときに両足を着けて構えるのが基本です。基本的には前へ走るイメージで、最初と最後の部分で気をつけるイメージになりますね。

―――気をつける点はどこになりますでしょうか?

中山 少し後ろに足を置いた状態でスタートをすることが大事になります。直接、前に足を出しても速さを出せるのですが、一度後ろに足を下げて強く踏みこむことで前に出るパワーをかなり変えることができます。

―――正対した状態から前に出るのであれば、まずは一歩足を引いてからスタートするということですよね?

中山 自然に前へ行こうとすれば、人間の体は自然とそのような足の運びになると思います。なので、後ろに下げる足はその時々で変わってきますね。

―――下げる足が時々で変わるというのはどういうことでしょうか?

中山 GKから見て、右側へプレーするのであれば逆足で踏ん張るのが鉄則になります。なぜかというと、右側でプレーするのであれば、左足で踏みこんで、右足からダイビングするほうが効果を高くできるからです。基本的にはボールの位置で下げる足は変わってくることを覚えておきましょう。

―――最後は両足で着地するということですが、シュートを打たれない場面ではどのように着地するのがいいのでしょうか?

中山 シュートを打たれないのであれば、そのままボールをつかみにいけばいいですし、ハイボールであれば片足で踏みこんで取りにいけばいいと思います。

―――ありがちなミスは何でしょうか?

中山 後ろに足を下げたあとの1歩目の踏みこみの幅が狭いことですね。1歩目の踏みこみ幅が狭いと、前に出す足の動きが大きくなるので初速が出ません。ある程度の距離感を持った足の幅が必要になります。でも、足の幅が大きくなりすぎると、今度は重心が動かなくなるので気をつけてください。とにかく、フロントペダルは初速を速くすることが大事になります。なので、後ろに足を引いて、前にパワーを出す。人間の体には重心があるので、重心の下に足が来ていなければ体は動きません。そして、速く動くことを意識して、ぴたっと止まる(構える)ことを心掛けましょう。

一度後ろに足を下げて強く踏みこむことで、前に出るパワーを出せる
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最後にシュートへ対応するのであれば、着地のときに両足を着けて構えるのが基本
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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