中山英樹GKコーチ レッスン [第4回]
オーバーハンドキャッチを覚えよう

2015年10月23日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
取材協力 池上優貴(福岡GKスクールコーチ)

ストライカーDX11.12月号の誌面では、GKとしての入り口、基本姿勢とローリングダウンを教えていただきました。今号で学んだことをさらに生かすべく、WEBではGKを務める上で、最も使う頻度が多い3つのキャッチング技術にフォーカスを当てます。もちろんステップなども大切な技術ですが、「ボールをキャッチして、相手の攻撃を断ち切ることができる」と、中山英樹GKコーチも話すとおり、相手の流れを止めるモノとしてキャッチングは非常に有効な手段だといえます。まずは最も重要視したい技術、オーバーハンドキャッチのトレーニングになります。

体全体を使ってキャッチするよう
トレーニングする

―――オーバーハンドキャッチをよく使う場面というのは?

中山 ハイボールとかシュートストップなど、いろいろ使う場面はあります。まず、胸より上の高さのボールは、基本的にオーバーハンドキャッチをしないといけません。そして自分の手の届く範囲はキャッチをすることが大事です。ローリングダウンやハイボールの場合もそうですが、1回でボールを取るというのを習慣にする必要があります。

―――習慣づけるためにやらないといけないことは何でしょうか。

中山 それは回数ですね。
日本人は、ボールを捉える位置が悪い選手が多いです。(ボールをつかむ位置が)前すぎたり、後ろすぎたりしている。あるいは手だけで取りにいって、ヒジが伸びきっていることもありますし、クッション性を意識しすぎていてヒジが曲がりすぎることがある。ヒジを伸ばしてロックしすぎていると手だけの力でキャッチすることになってしまいますし、ヒジが曲がりすぎていると(ボールを捉える位置が)近すぎて力を出せないということはよくあります。
体全体を使って取りにいくと、胸の筋肉も連動するのでものすごくパワーが出やすくなります。パワーを持って、がっちりキャッチングすることが日本人はあまりできていません。なので、繰り返しトレーニングをして、正しい姿勢から肩から胸の力も使ってキャッチングできるようになる必要があります。

―――ほかに気をつけないといけない点はありますか?

中山 小学生くらいでよく起こるミスは、手首が立ちすぎてしまうことです。こうなると、手首周りだけの力で取りにいくことになるので、ポロっとボールをこぼしやすくなります。手首は腕に対して垂直に立てるのを目安にすると、ボールをしっかりと受け止められます。これはどの年代でも大事なことですね。
オーバーハンドキャッチをするときは、軽くワキを締めて、自分がいちばんパワーを出せるところで手首を立ててあげるほうがキャッチできます。
あとは、手の大きさも関係してくるのですが、小学生とかだと4号球をきっちりと取り切れないことがあります。なので、後逸するのであれば下に落とすくらいの気持ちでやったほうがいいですね。後ろに逸らさないことを意識して欲しいので、取るのが難しければ1回下に落とすくらいの気持ちで正しいキャッチングを行って下さい。手が小さい子とか、小学生はそれくらいの気持ちで始めてほしいですね。

軽くワキを締めてキャッチする。
両手で正面から来るボールを受ける形を作り、横から挟んで取らないようにする
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ヒジが伸びきったり、曲げすぎた状態でのキャッチは、力が入らない
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トレーニング例
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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