中山英樹GKコーチ レッスン [第3回]
味方を勇気づけるオーバーリアクションの必要性

2015年09月04日

取材・文 松尾祐希(フリーライター)

GKというポジションはプレーしている仲間を最後尾から勇気づけることができる存在。劣勢に立たされたときに失点を防ぐスーパーセーブを見せることは、チームに勢いをもたらすきっかけにもなります。そのときに感情を表に出すことで、周りのプレーヤーにより勇気を与えるのではないでしょうか。今回は中山英樹GKコーチにこの部分の重要性を説明していただきます。

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声、ボディーランゲージ
アイコンタクトを使おう

――オーバーリアクションで感情を表現するGKは少ないと思いますが、それはなぜでしょうか?

中山 日本人は恥ずかしがる人が多いからだと思います。だから、自分がそれをやるイメージがない。そして、高校生以上の試合になると5メートル先の声は聞こえません。そうすると、声が届かなかったときに、アイコンタクトとかボディーランゲージとかオーバーリアクションはやっぱり伝わります。小さいアクションと大きなアクションをやる人では伝わり方が全然違うんです。

――ピッチで声以外に伝える方法としては?

中山 ボディーランゲージとアイコンタクトしかないです。特にGKが止めたときにオーバーリリアクションをすることで、仲間は勇気づけられますよね。これだけ攻められているときにGKが頑張っていると、仲間が俺も頑張らないといけないと思うので。

――格好をつけることはコミュニケーションの一つですよね。これを実際に練習の中で養うとなったときにはどうでしょうか?

中山 褒める必要があります。

――ということは、一緒に練習している仲間が褒めないといけないですね。

中山 シュートを打った選手も「外したー」というのではなくて、「ナイスGK」と声を掛けてあげたり、FWは「次は決めてやるからな」といって、GKは「次も止めてやる」という。そうすることで、楽しさも出てライバル心も出てくると思います。

――練習で声を出したり、ボディーランゲージをやる上で選手が気をつけたほうがいい部分はありますか?

中山 しゃべることに特化するのであれば、単純なフィールドトレーニングではなく、シュートストップが入るような練習を一緒にしたほうがいいです。結局、フィールドプレーヤーと一緒にやらないとコーチングとか声を出すことは養えません。なので、人と一緒に何かをしたほうがいい。ただ、第1回の話になりますが、個別で技術トレーニングを行って自信をつけることが、表現にもつながります。

――それが合わさって、初めてオーバーリアクションが形成されるということですね。

Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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