埼玉県を舞台に、7月29日に開幕して熱い戦いを繰り広げた高校総体。
流通経済大柏と市立船橋の両校優勝で幕を閉じた大会を、連日各会場を視察に訪れた古沼貞雄氏に総括してもらった。 |
前代未聞の中止決定
それにしてもものすごい雷雨でした。
決勝戦が行われる予定だった、8月4日の埼玉スタジアムのことです。
試合開始予定が17時。
その10分ほど前に、スタジアムは雷と豪雨に見舞われました。
急きょ試合開始を遅らせる処置がとられましたが、その時点では、まさか中止になるとは思ってもいませんでした。
しかし、雨も雷も、いつまでたっても止む気配がありません。
当初、30分遅れでキックオフする予定だったのが、再度変更され、18時になりました。
18時のキックオフも難しいことがわかった時点で、今度は19時に変更となりました。
17時キックオフに合わせて選手たちは昼食をとっただけなので、そろそろお腹が空きはじめてきたので、時間に余裕をもたせたのです。
係員用の弁当が選手達に配られたのが17時50分頃。
それまでも、そして弁当を食べてからも、選手達はウオーミングアップに余念がなかったのはいうまでもありません。
ところが、弁当を食べ終えて19時のキックオフを目指してコンディションを整えていた18時30分になっても、雷雨は一向に弱まろうとしません。
それどころか、雷雲はしばらくの間停滞するだろうと、天気予報が伝えていたのです。
こうして、応援の生徒達の帰宅の足の心配もあり、やむなく中止が決定されたのでした。
決勝戦の中止が決まり、両校優勝という処置がとられると聞いても、選手達は実感が沸かない様子でした。
報道陣から質問を受けても、キツネに鼻をつままれたようなもので、表情には喜びも悔しさも表れてはおらず、物足りないような、なんとも中途半端な気持ちのようでした。
長年高校サッカーに携わってきた私にとっても、もちろん初めての経験です。
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