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古沼貞雄 情熱 著: 元川悦子
古沼貞雄 情熱
著: 元川悦子
全国制覇9度の超名門・帝京高校サッカー部。偉業はどのようにして成し遂げられたのか? 名将・古沼監督の指導法が今明らかに!
高校サッカーの指導者にとって貴重な1冊となるだけではなく、若者を管理するマニュアルにも。
トップコラム古沼貞雄 表サッカー裏サッカー>生涯夢求 第7回 高橋健二監督(矢板中央高校)【1】

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不定期連載 古沼貞雄 生涯夢求

高校選手権へのリーグ戦導入に向けて アンケート集計結果発表

第7回 高橋健二監督(矢板中央高校) [ページ1/3]

帝京高校で全国制覇9回という偉業を成し遂げた古沼貞雄氏に同行して、サッカー関係者と話し合う内容を伝えていこうという当連載。
高校選手権の関係で、最近は通常のスタイルでの取材ができなかったが、今回は久しぶりに本来の形でお伝えする。
訪れたのは、栃木県の矢板中央高校。
先の高校選手権では、4回目の全国大会挑戦で初勝利を収めた。今後一層の成長が期待される高校だ。

『私が何か特別なことを教えるわけじゃない。刺激になってくれればいい』(古沼)

矢板中央高校の練習を訪れたのは、2月26日のこと。
当日は、中央大学との練習試合を行っていた。
場所は学校のグラウンドではなく、那須スポーツパーク。芝生のグラウンドで、40分×4本のトレーニングマッチを消化した。
古沼氏は、この日から3日間臨時コーチに招かれたが、当日はゲームとあって、翌日からの直接指導に生かそうと、じっくりと観戦。
主力同士の対戦が終わり、Bチームのゲームが行われているピッチの脇で、対談は行われた。

ストライカーDX
古沼先生からは、昨年一度、その前にも何度か臨時コーチを務められたとうかがっています。
古沼先生に指導をお願いするようになった経緯から聞かせてください。

高橋
最初は、インターハイに初出場を果たした(04年)県大会の後でした。時の栖(静岡県御殿場市の合宿施設)で合宿をしたとき、先生をお見かけして声を掛けさせていただいたんです。
素晴らしい実績を残されているわけですから、もちろん以前から存じていました。我々指導者が目指すべき大先輩として。でもちゃんと話をさせていただいたのは、あのときが初めてでした。

古沼
それまでにも(帝京を率いて)関東大会で試合をしたこともあったから、知らない仲じゃあなかったよね。

高橋
はい。その後、同じ年の選手権出場が決まって、ぜひまたアドバイスをいただきたいと連絡しました。
それで、初めてこちらに来ていただいて指導をお願いしたんです。

ストライカーDX
選手権に臨むにあたり、古沼先生の指導を受けることでどんな効果を期待したんでしょうか。

高橋
初めての選手権で、すべてが初めてのことばかりなので、いろいろな経験を教えてほしいということが第一でした。
選手というより、我々指導者にとっていい勉強になりました。

古沼
サッカーの話ももちろんしたけど、大会でかかる費用面とかサッカー以外の話もした。
それに大会に臨むにあたってどんな準備をしなければいけないとか、そんな話のほうがどちらかといえば多かったんじゃないかな。

高橋
私が矢板中央高校に来て14年になるんですが、若いうちはあまり聞く耳を持っていませんでした。
そういうこともあって、知識不足や経験不足が敗戦につながるケースがすごく多かったように思います。
ゲームの流れを読めなかったり、適切なコーチングができなかったり……。
それに気がついたので、力を備えた指導者に手伝ってもらえるチャンスを探していました。
古沼先生に来ていただいたことで、我々に欠けていた知識をずいぶん教えてもらいました。なるほど、と思うことがたくさんありましたから。
選手ももちろん勉強になるのですが、我々のほうが、より多くのものを得ていると思います。
私はサッカー協会のライセンスも持っているんですが、先生からは、そういうところで得るものとは違うものを得ることができると実感してるんです。
何度も全国で優勝している指導者から直接教えてもらえる機会なんて、そうはないですから。

ストライカーDX
初出場からしばらく遠ざかって、次に指導してもらったのが今回の選手権前ということですか。

高橋
そうです。

ストライカーDX
選手権に出場しないと、なかなか声を掛けにくかったということでしょうか。

高橋
それなりのチームになったときに、プラスアルファを与えてもらいたいという気持ちがありましたので。
県大会を突破すればまた古沼先生に見てもらえる、というモチベーションにもなっていました。

ストライカーDX
古沼先生から見て、3年前のチームと今回のチームとでは、どんな違いがありましたか。

古沼
3年前も今回も、高校生のチームという点では同じなんだから、極端に変わったということはないけれど、少しずつレベルアップしているのは感じる。
初出場のときは初戦でやられたんだけど、相手(鵬翔)が強かった。
今回もやっぱり九州勢が相手(大分鶴崎)で、かなり強いチームだったから苦労すると予想していた。
それを3-1で制したのは立派。
2回戦も勝てた試合だった。相手が地元の三鷹で、不運な笛もあって惜敗したけど、あそこを勝っていれば、もっと上に行けたかもしれない。
でも、エースストライカーの富山(貴光)や優秀選手に選ばれた大塚(正晃)はいずれも2年生だから、新しいチームはさらに強くなる可能性がある。
初出場のときと今回でいちばんの違いといえば、選手層に厚みができたことじゃないかな。

高橋
私自身、初出場のときは何もわからないうちに終わってしまいました。
その点今回は、出場を決めてから少しは落ち着いて準備ができた。
去年もこのグラウンドで古沼先生に練習を見ていただいたんです。

古沼
私が何か特別なことを教えたわけじゃあないし、2日や3日の練習でそんなに劇的に変わるわけもないんだよ。
でも、いつもとは違う指導者に見てもらい、いつもと違うメニューをこなすことで、刺激になるという面はあると思う。
文章の中の「句読点」のようなもので、いつもいつも同じ練習では刺激がないからね。そういうものは、生活を送る中にも必要なものでしょう。
私がやらせるメニューを見て、「なるほど」と思うかもしれないし、「そんな練習知っているよ」と感じるかもしれない。どっちにしても、いつも自分たちがやっている練習を見直すキッカケにはなるんじゃないかな。

高橋
選手の受け止め方も違うと思います。
同じことをいわれたのでも、私からいわれるのと古沼先生からいわれるのでは、効果が違う(笑)。
また、私が選手にいってるのと同じことを指摘されると、「間違っていなかったんだ」と確認できる。
結果として私自身が成長できたことが、選手権での成績にもつながったんだと思います。
まだまだ満足できるようなレベルではありませんが(笑)。
でも先生に来ていただかなければ、いつまでも栃木のレベルから抜け出せなかったように思うんです。
特に栃木の場合、どのチームも似たようなサッカーをしていますから。

ストライカーDX
先生自身、栃木出身ですか。

高橋
そうです。
矢板東高校の出身で、原(博実/解説者)さんは先輩です。

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