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古沼貞雄 情熱 著: 元川悦子
古沼貞雄 情熱
著: 元川悦子
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高校選手権へのリーグ戦導入に向けて アンケート集計結果発表

第2回 本田裕一郎監督(流通経済大学付属柏高校)その2 [ページ1/2]

流通経済大学付属柏高校(千葉県)の本田裕一郎監督編の後編。
本来は古沼貞雄氏と対談してもらってその内容をレポートするのが目的だったが、古沼氏自身がトレーニングの中心に立っていたため、急きょ取材方法を変更。まずは本田監督へインタビューを行い、前編ではその内容を紹介した。
いよいよ今回は、両氏の対談をお届けする。

『古沼先生が昔のことをよく覚えているのは、勝ちにこだわってきたから』(本田)

日射しが傾いた頃、この日の練習が終了。
場所を宿舎に移し、それまで熱心に指導していた古沼氏が加わって、ようやく『対談』が始まった--。

ストライカー
先ほど本田先生にはたっぷりお話を聞かせてもらいました。古沼先生は、本田先生と出会った頃どんな印象を持ちましたか。

古沼
最初に本田さんを意識するようになったのは、市原緑の時代。当時の千葉は習志野と八千代が全国レベルで、緑はようやく3番手になった頃。
ある年、立正大学でフェスティバルがあった。そのときに(宮澤)ミッシェルなんかがいた。おそらく先生自身、指導者としてかなり慣れてきた時期で、チームとしてもそれまででいちばんよかったはず。
逆にその年の帝京は“谷間”で、結果的に選手権にも出られなかった。そのフェスティバルでも、確か0-2で負けたんだよ。

本田
よく覚えてますね。私は完全に忘れてる(笑)。

古沼
そのときに本田さんのことを西堂さんから聞いた。「若いけど一生懸命やってる指導者だよ」と。
ミッシェルのほかにもいい選手が3、4人いたよね。
緑からすぐに習志野に行ったの?

本田
そうです。

古沼
あのときの習志野は、西堂さんが離れてそれまでのベースがまったくなくなっていた。

本田
西堂先生がやめて2年たってましたから。

古沼
本田さんになってしばらくして習志野はまた強くなった。当時習志野の試合を見て、いい選手がたくさんいるなあと思った。
感心したのは、いい選手を集めるのがうまかったこと。公立の学校なのに、優秀な選手をどんどん集めていた。
あの頃は帝京と練習試合もよくやった。
でも、春先はよくても秋になると市船に選手権予選でやられることが多かった。
総体で全国優勝したのは広山がいた頃?

本田
そうです。

古沼
選手権でもベスト4に入ったりして、あの頃は市船と競り合っていた。南米に遠征したり、南米からコーチを呼んだり、静岡学園が長年やってきたような個人技中心のサッカーだった。
でも、失礼ながら安定した成績は残せなかった。総体で優勝した年も選手権には出られなかったりして、いい選手がいるのにどうしてなんだろうと不思議に思っていた。
中田(浩二/バーゼル)がいたときの総体で、うちが1回戦を戦った後の2回戦で習志野と当たったことがあった。あのとき習志野は1回戦はシードだったよね。

本田
そうです。

古沼
うちが2-0で勝って決勝まで行ったんだけど、あのときも春先に対戦したときには負けたはず。

本田
本当によく覚えてますね(笑)。

古沼
帝京を離れてから習志野の練習を見に行く機会が増えた。
選手がのびのびと練習しているのはいい。1年生でも楽しそうにやっている。
でも高校生の練習にはやはり厳しさも大事。規律を大事にしないと、チームは強くならない。これはストライカーDXの連載の中でも触れてきたことだけど。

ストライカー
市原緑のときはかなり厳しかったと聞きましたが、習志野で変わったのでしょうか。

本田
緑のときは厳しくするしかなかった。選手を集めるのも大変だったし、立派なグラウンドがあるわけでもなかったので、強くなるには厳しくするしかなかった。
習志野に行った頃は井田さんに影響を受けていた。あの頃は、勝利に対しても淡白だったかもしれない。古沼先生が勝ちにこだわったのとは違って。
結果は出なかったですよね。その辺が先生には「甘い」っていわれるけど。
先生が昔のことをこれだけよく覚えているのも、勝ちにこだわってきたから。人のチームのことまで覚えている(笑)。何対何でどっちが勝ったかだけじゃなくて、誰が決めたかまで、よく覚えている。

古沼
厳しさや規律とともに、大事なのは工夫すること。
習志野に行ったとき、2人でパスを回してシュートを打つような練習を見ていたら、元の位置に帰るのにゆっくり歩いていた。
何気ないことのように見えて、実はこれは重要なこと。
10分シュート練習したとして、こういうふうにゆっくり戻っていたらせいぜい5回くらいしかこなせない。でも、ジョグして帰れば7回できる。それが1時間になったら、帝京の選手は50回ボールに触れるのに、習志野の選手は40回しか触れないかもしれない。
習志野の場合、立派な練習グラウンドがあるけど、シュートがとんでもないところに飛んだら取りに行くのにもっと時間がかかる。その点帝京のグラウンドは狭かったから、外してもなんてことはない。
そういうのを1日繰り返すと結構な差になってくる。練習の成果というのはすべてがそんなもの。
話は変わるけど、今年、春のキャンプでJリーグのチームのキャンプを見て回ったんだけど、空いている時間にプロ野球の練習を見に行ったんだよ。巨人とソフトバンクの。
巨人のバッティング練習はゲージ2つしかなくて、そのゲージも見るからに古い。一方ソフトバンクは3つでしかも最新型。アルバイトを雇って練習しているそばからグラウンドをきれいにしていて、空いているスペースでコーチがノックしている。いろいろと工夫をしていた。対する巨人は選手が自分達でグラウンドをならしたりしている。エライ違い(笑)。
それがそのまま今年の成績になっているわけではないけれども、練習では工夫が大事なのは間違いない。

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