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『オシムが選んでいる選手を見ても、走れる選手が多い』(古沼)
古沼
帝京がどうして勝てたのかが、最近になってやっとわかるようになった。
練習量だけはどこにも負けなかった。それに尽きる。
量、そして時間。それに裏づけされた……、
林
気持ちですよね。「ここでは負けられない」という。
東京予選の決勝で、帝京が西が丘で5-0、6-0というスコアで勝つことはほとんどなかった。
だいたい接戦になる。でもギリギリで勝ち抜いちゃう。1-0だろうがPK戦だろうが。
それが帝京だった。
古沼
Jリーグに限ったことではないけど、監督が何を心配するかというと、選手がケガすること。
それは当然なんだけど、だからといって練習量を少なくするのは考えもの。
ケガを心配するあまり、しっかりトレーニングしないのはどうかと思う。
ケガをするのはある程度しょうがない。ケガなんてものはスポーツにつきもの。ハードに積み上げないとダメなんだ。
すべてのチームがトレーニング不足というわけではないけど、多いのは事実。
しっかりトレーニングしていないチームは、ゲームを見ればすぐにわかる。
今年の春はいくつかのチームのキャンプを見て回ったんだけど、比較的若い指導者はよく頑張っていた。
そういうチームは、これまでの試合を見てもよくやっている。
林
私も宮崎であるチームのキャンプを見たんですよ。すごかった。
大学を出た選手に向かって監督が怒鳴り散らしていた。
「何やってんだ」って。
答えがないと、「返事はハイだろう」って(笑)。
古沼
成績が上がってこないチームというのは、それなりに理由があるものなんだよ。
『勝ちに不思議な勝ちはあっても、負けに不思議な負けはない』
そういう言葉どおりなんだ。
林
昔古沼先生とどこかのチームの練習を見ていたときに、先生が「こいつらなかなかできるチームだよ」っていったんですよ。
ただ走っているトレーニングを見ただけなのに。
でもそういうのはわかるものですよね。
だから今、うちの選手がたらたら走っていると「お前ら、地区予選くらいのレベルのチームだって見られるぞ」っていうんです。
ユニホームの着方とか体つき、走り方を見ればだいたいわかりますよね。
速い遅いじゃなくて、走りっぷり。
古沼
オシム(日本代表監督)が選んでいる選手を見ても、走れる選手が多い。
スピードがあるとか、スタミナがあるとか、技術や戦術がしっかりしているとか、オシムが選ぶ選手には何かしら特徴があるんだけど、走れない選手は少ない。
まあ、海外のトップレベルと比べるとまだまだ力不足なのは確かで、だから達也(田中=浦和、帝京OB)にも、「慌てるんじゃないよ。ベストになれば絶対呼んでもらえるから」といっている。
林
前田(遼一=磐田、暁星OB)にも同じことをいってるんですよ。
あいつは走れる。でもケガが多い。治ったと思ってすぐにやるからまたケガしちゃう。
この前も電話をかけたんです。
「今回またいい加減に治してまたやったら、もう次はないよ。でもちゃんと直しさえすればまたチャンスはあるよ」って。一度オシムに呼ばれてますからね。
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